【書評】『大学教授の株ゲーム』

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タイトルに惹かれて古本で買ってしまいました。斎藤精一郎・今野浩共著、日経ビジネス人文庫です。

どうやら週刊誌に依頼されて書いたコラムを書籍化したもののようですが、オリジナルが1989年(文庫化されたのが2000年)ということで、「ブラックマンデー以来、ニューヨークの株式市場は低迷状態を脱し切れないが、東京の株式市場は堅調」「任天堂の主力商品がファミコン」「注目銘柄はソニー・シャープ」「東芝の実力を考えれば少々株価が下がっても大丈夫」のような表現を見ると時代を感じさせます。

まだ前半を読んでいるところですが、200日線を中心としたテクニカル分析や為替レート、ダウ平均、金利などを元にした株価インデックスのファンダメンタルズ分析やPERやPBRを用いた個別株式のファンダメンタルズ分析をしていたり、長嶋一茂やホーナー(懐かしい!)が活躍したからヤクルト株を買ったりしていて、「大学教授の株ゲーム」にしてはずいぶんと大雑把な方法論のようにも思われます。

このお二人は金融工学にも詳しいかなり優秀な経済学者・数理工学者なはずなのですが、こういう方法論で投資をしようとしているのは故意か、その時代の雰囲気か。

アメリカの投資コンテストの話も書いていますが、インデックスファンドに投資しようなどとは一言も(巻末に『ウォール街のランダムウォーカー』や『敗者のゲーム』は紹介していますが)書いていません。

ご存じのとおり、著者が株式を全て売り切った1988年の翌年にバブルが崩壊したわけですがが、もし、30年前の日本では、分散投資や長期投資をほとんどせずに、誰もが上記のような方法で株式投資を行っていたのだとすれば(「貯蓄から投資へ」と言っていたら)、当然バブルも起きるし、崩壊もするだろうと思ってしまいました。

今でも当時の記憶を引きずっているならば、投資は怪しいと言うのも仕方がないかもしれません。

そう考えると、やはり、私にとっては30年前よりも現代の方が生きていて良かったような気がします。

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Author:すいさく
40代、2015年8月頃から投資らしい投資を始めた初心者の日々をつづっています。

インデックスファンド・国内外のETFを中心にバイアンドホールドを基本に投資していますが、日本・海外の個別株式も一部保有しています。

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