平成最後の日に振り返る辛味投資30年史

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はじめに


平成も本日でいよいよ最終日となり、明日から新しい元号となります。

改元するとピリリと新鮮な気持ちになるように感じるのは日本文化に刻み込まれたDNAでしょうか。

そんなわけで、平成の辛味投資の歴史を振り返ってみたいと思います。

繰り返される激辛ブーム


現在の辛味は、第5次激辛ブームと呼ばれています。

一説によると第4次激辛ブームとも言われます。

・外部リンク:「第4次激辛ブーム」到来 日本の“激辛史”始まりはいつ?(AERA.dot)

(注:私は、商業的な色合いが強く、辛さを競うイメージがある「激辛」という言葉はあまり好きではありませんが、一般によく使われる用語として「激辛」と表記します)

どのイベントを中心に捉えるかによって細かい数字は違いますが、大体、以下の時期をターニングポイントと捉えることが多いようです。

1984年 カラムーチョ発売
1990年代 エスニック料理ブーム
2000年 蒙古タンメン中本復活
2010年前後 食べるラー油ブーム
2010年代半ば~ シビカラ、マー油ブーム

第1次激辛ブーム:辛味の先駆者カラムーチョ


日本における辛味普及に関しては、ヱスビー食品やGABAN(現在はハウス食品傘下)、ユウキ食品といった辛味企業の貢献が極めて大きかったことは言うまでもありません。

(日本は、マコーミック(ティッカーシンボルMKC)が辛味のトップシェアを取っていない数少ない国の一つですし。)

しかし、本格的な辛味普及への貢献を語る上で避けられないのは、やはり第1次激辛ブームを作ったカラムーチョの登場でしょう。

カラムーチョのどこがすごいかといえば、カレーといえばバーモントカレーのようなマイルドなものが中心だったところに、当時としては画期的な辛さのスナック菓子を出すという英断をしたところだと思います。

・外部リンク:激辛食品マイルド化 メーカーが語る驚愕の真相とは(日経トレンディ)

上記の日経トレンディの記事によると、当時の様子は次のようだったといいます。

「カラムーチョ」は、1984年から販売されているロングセラー商品で、激辛スナックの元祖といわれている。米国で人気だったメキシコ料理に着想を得て開発したが、その当時は市場に辛いスナックがなく、「社内からも『こんな辛いものは食べられない』という声が上がり、購入者からも『辛すぎる』という苦情がきた。そのため、発売後しばらくは全く売れなかった」と加藤氏。

このように辛い立場にあったカラムーチョ。しかし、当時大きく伸びていたコンビニで取り扱われるようになったことで一大ブームになりました。

もし、この商品がなかったら、現在の辛味の隆盛はなかったことでしょう。

私の思い出は、子供のころになんか辛いスナックがあるなあ、というものでしたが、同時期に出ていたエスニカンとともによく食べていたような記憶があります。

第2次激辛ブーム:タイ飯といえばトムヤムクン


1990年代にはバブルは崩壊していましたが、消費はまだまだ盛んで、恋愛ものの「トレンディドラマ」が量産された時代でもあります。

その時、恋愛を彩るアイテムの一つとしてエスニック料理ブームがあり、タイ料理屋が急激に増えたのもこのころだったように記憶しています。

この時の代表メニューはトムヤムクン

世界の3大スープ」という触れ込みで取り上げられていましたが、そんなことを言っているのは今も昔も日本だけのようです(笑)。

本場のタイ辛味にあこがれて、私がタイによく行っていたのもこの頃。

アユタヤで食べたトムヤムクンには青唐辛子(プリックキーヌ?)が数十本入っていて、主観的には、今でもこれが私の経験した辛味の最高値です。

(脳内で美化されていて、もしかしたらもっと辛いものを食べている可能性もあります)

しかし、この時点では、物珍しさが先立ち、辛い料理を一つの味として正当に評価する雰囲気は弱かったように思います。

第3次激辛ブーム:蒙古タンメン中本復活


そんな中、2000年には、記念碑的出来事が。

そう、蒙古タンメン中本の復活です。

もともと上板橋で営業していた「中国料理 中本」が、一代目店主故・中本正氏の事情により閉店した後、熱心なファンだった現社長の白根誠氏によって再開されたというもの。

事業継承の見本となるような出来事ですね。

詳しい事情は以下のサイトに書かれています。

・外部リンク:先代中本閉店エピソード(蒙古タンメン中本への道)
・外部リンク:先代インタビュー(蒙古タンメン中本への道)

ちなみに、この「蒙古タンメン中本への道」は私も20年近くお世話になっている超有名サイトです。

・外部リンク:蒙古タンメン中本への道

私は、再開した直後くらいの池袋店によく行っていましたが、当時から30分待ちは普通だったと思います。

辛味に加えてニンニクや野菜の味わいが楽しめる「辛旨」味に強い衝撃を受けたことを覚えています。

第4次激辛ブーム:食べるラー油や暴君ハバネロ


2010年前後には、桃屋の「辛そうで辛くない少し辛いラー油」が発売され、食べるラー油ブームが起きました。

「辛そうで辛くない…」は今でも定番として残っており、食卓に辛味を添え続けています。

向日市激辛商店街が誕生したのもこのころですね。

・外部リンク:向日市激辛商店街公式ウェブサイト

初代KARA-1グランプリ優勝の麒麟園5辛担々麺は私も食べて以下のレビューを書きました。

・過去記事:【辛味レビュー】京都激辛商店街「麒麟園」の5辛担々麺

さらに、少しさかのぼりますが、2003年には東鳩から「暴君ハバネロ」が発売されました。

今でも続くシリーズで、「ハバネロ」という唐辛子の品種の知名度アップに貢献しました。

第5次激辛ブーム:しびれ・マー活を超えて


そして、現在の激辛・辛味ブームは多様化の時代と言われています。

山椒・花椒のしびれや「マー活」とも呼ばれるマー油のブーム、ハーブとしてのパクチー(香菜・コリアンダー)の印象が新しいですが、前世代でブームとなっていた辛味の勢いも弱まるどころか強まっています。

そして、この間、インド・ネパール料理や本格スパイスカレーも存在感を増し、今や当たり前のものとなりました。

おわりに


私は、約20年前に、ネパール料理店のご主人から言われた言葉を今でも覚えています。

「日本人、スパイスの使い方知らないね」

単に辛い、辛くない、ではなく、スパイスの背後にある深い味わいを知ってほしいし、まだまだそれを知っている人は少ないという意味だったと思います。

たしかに、当時は、まだまだスパイスやハーブを使った料理はそれほど多くなく、知識を持っているのも一部の人だけだったかもしれません。

しかし、長い時を経て、今やスパイスやハーブは食卓に欠かせないところまで大きな花を咲かせました。

あのご主人にお会いすることがもしあれば、今の日本辛味界の感想を聞いてみたいものです。

この30年、投資界も辛味界も多くのアップダウンを経験してきましたが、私は、これからも愚直に辛味を積み立てていきたいと思います。


おまけ:カラムーチョの今


前述した記事によると、カラムーチョは発売以来レシピを変えていないのに、「マイルドになった」という声が良く寄せられるのだそうです。

・外部リンク:激辛食品マイルド化 メーカーが語る驚愕の真相とは(日経トレンディ)

これも、日本の消費者が辛味に慣れ親しむようになったことをよく表すエピソードだと思いますが、このカラムーチョの人気が今また再燃しているようです。

・外部リンク:あの「カラムーチョ」、人気再燃3つの理由 激辛ブームから30年、ベテラン菓子の底力(東洋経済オンライン)

さらに、2015年に30周年を迎えたカラムーチョは、なんと累計出荷数17億4千万袋を達成したのだとか。

・外部リンク:30周年の「カラムーチョ」が絶好調!累計出荷数17億4千万袋を達成「日本全国カラムーチョ化計画」が順調に展開(湖池屋公式ウェブサイト)

17憶といえば、人口一人当たりで約15袋、日本の全国民が2年に1袋は食べる割合です。

令和を迎える今、辛味の発展からまだまだ目を離せません。
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プロフィール

すいさく

Author:すいさく
40代、2015年8月頃から投資らしい投資を始めた初心者の日々をつづっています。

インデックスファンド・国内外のETFを中心にバイアンドホールドを基本に投資していますが、日本・海外の個別株式も一部保有しています。

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