自分がeMAXIS Slim 8資産バランスファンドを使うなら

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1.はじめに


先日、eMAXIS slimの8資産バランスファンドの新規設定が発表されました。

詳しい内容については、公式プレスリリースやブロガーの皆さんの解説記事を見ていただきたいと思います(記事もたくさんあり悩ましいのですが、詳しい情報がコンパクトにまとまっている以下の記事へのリンクを貼っておきます)が、完全に出遅れてしまったこともあり、今回はなるべく自分なりの視点で書いてみます。

『eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)』募集・設定について(三菱UFJ国際投信ウェブサイト)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)が信託報酬0.22%で新登場(インデックス投資日記@川崎)

2.このファンドはどんなもの?


「eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)」は、eMAXISシリーズの低価格バランスファンドとして、日本、先進国、新興国株式・債券と、日本、先進国のリートの計8資産に均等配分するインデックスファンドです。

このファンドの最大の売りは、やはり低信託報酬率(年率税抜0.22%)です。

正直言って、これには驚きました。

ニッセイ外国株式インデックスファンドの信託報酬率が税抜0.2%ですから、それとほぼ変わらない水準で新興国株式・債券、国内外のリートまで入っているというのは、にわかには信じがたいレベルです。

eMAXIS Slimシリーズが最初に発表されたときには「ライバルファンドと0.01ポイントまできっちり揃えてきやがって」「これで低価格競争に終止符を打つつもりか、汚いやつめ」とつい心の中で思ってしまった(申し訳ありません)私ですが、今回は、それまで最低だったiFree 8資産バランスの0.23%を0.01ポイント上回ってきたため、ぐうの音も出ません。

実際は、積立NISAの導入でバランスファンドにはそれなりの需要が見込めそうだ、など、それなりの計算があるのでしょうが、他社を下回る信託報酬率の設定をしてきたことには素直に敬意を表したいと思います。

ちなみに、eMAXIS Slimシリーズの発表時には従来のeMAXISのファンドと同内容なのに信託報酬率が違う「一物二価」じゃないか、というような批判もありましたが、私は「ライバルに信託報酬の水準を合わせ、最低信託報酬率保証をしてきた=実質的にこれ以上引き下げをする気はない(ように見える)」ことの方が気になっていました。

今回、eMAXIS 8資産バランスファンドで最低信託報酬率を更新してきた理由の一つには、このような反応が三菱UFJ国際投信にも伝わったこともあるのではないか、と思っている(半分願望)のですが、個人的にはポジティブなニュースとして受け取っています(笑)。

3.どんな人に合っているのか


このファンドが合っているのは、やはり、できるだけ手間(考える手間も含む)を省き、NISAやiDeCoなどの非課税口座を中心に保有して文字通りほったらかしにしたいという人ではないでしょうか。

逆に、アセットアロケーションを自分で決めたい、リバランスを厭わない、という方には、あらかじめアセットアロケーションが決められ、必ずしも自分が希望しない資産クラスも含まれているこのファンドは合わないかもしれません。

一方、自分の家族に薦められるかどうか、という基準を考えると、私はこの基準はクリアーしているように感じます。

自分の家族を思い浮かべると、投資とは何か、という基本的なことから話を始める必要があり、複利や標準偏差などを含めたファイナンスの基礎を全て理解させなければいけないのなら永遠に投資まで辿りつかないような気がします。

そういう人にとっては、このバランスファンドは非常に魅力的なものだと思います。

もちろん、投資は自己責任であること、元本割れの可能性があること、リスク許容度の考え方や暴落の危険性は0ではないが分散投資はされていること、最初は少額から始めた方が良いことなどはきちんと理解する必要があると思いますが、いわゆる初心者にそれ以上を要求するのはかなりハードルが高いように思います(もちろんインデックスファンドであっても後者をクリアーしなければ投資すべきではないという意見もあるでしょうが、個人的にはそれはかなり厳しい条件のように感じます)。

また、バリュートラストさんのポートフォリオ・アナライザーなどでシミュレーションをしてみると、8資産均等配分を明確にアウトパフォームすることはそれほど簡単ではなく、少なくとも私は、よほどアセットアロケーションを最適化しない限りはバランスファンドで十分なのではないかと感じました。

4.自分が使うとしたら


それでは、もし私がeMAXIS Slim 8資産バランスファンドを保有するとしたら、どうするか考えてみます。

自分の場合、おそらく次のどちらかになるような気がします。

1.現行NISAを使う場合:iDeCoでeMAXIS Slim 8資産を積み立て、現行NISAで個別ファンド、株式を運用する
2.積立NISAを使う場合:iDeCoと積立NISAでeMAXIS Slim 8資産を積み立て、特定口座で個別ファンド、株式を運用する

どちらの場合も、リターンの意味では最適化されていないことを承知しながら、リバランスがしにくいiDeCoでバランスファンドを積み立て、基本的にはほとんどいじらないことを想定しています。いじりたくなったら、他の口座で少額だけやる、という方針です。

私自身は、個別株やアクティブファンドの運用の可能性が捨てきれず現行NISAの方が使いやすいように感じますので、eMAXIS Slim 8資産を保有するという前提なら、上記の1を選ぶ可能性がかなり高いと思います。

もう一歩踏み込むなら、2の積立NISAも含めて全部バランスファンドにして、特定口座で個別株式を少額運用するというやり方も考えられますが、自分の場合はそこまで割り切ることはなさそうです。

いずれの場合も、新たにeMAXIS Slimバランスファンドを積み立てることになりますので、既に保有している重複するファンドの整理も考えなければいけません。

一方、バランスファンドを中心に保有すると、将来取り崩すときに管理がしやすいというメリットもありますので、その点も含めて検討を行う必要がありそうです。

5.おわりに


というわけで、話題のeMAXIS Slim 8資産バランスファンドについて、自分の場合を考えてみました。

正直言って、最初のeMAXIS Slimの発表時に感じた「低価格競争を打ち止めにさせたいのではないか」という違和感はまだ私の中では払拭されていません。

しかし、今回の低コストのバランスファンド新規設定のニュースは、その違和感を打ち消しかねないほどのインパクトがあったように思います。

正直言って、心の中では、eMAXISに対する複雑な思いを抱えています。eMAXISのTOPIX ETFも保有しているので、eMAXIS自体が嫌いなわけではないし、純資産額や過去の運用実績も十分だし…。

また、受益者にとって最も利益になるファンドを購入すればいいだけで、特定のファンドや運用会社に「操を立てる」必要はない、という意見も良く分かります。

でも、まだ何か踏み切れないものがあるのです。

したがって、もうしばらく悩みながら考えてみることにします。

ある日、これだ、といきなり思い立ち、私もバランスファンド中心で行くことを決める日が、もしかしたら来るかもしれません。
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すいさく

Author:すいさく
40代、2015年8月頃から投資らしい投資を始めた初心者の日々をつづっています。

インデックスファンド・国内外のETFを中心にバイアンドホールドを基本に投資していますが、日本・海外の個別株式も一部保有しています。

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