これからiDeCoを始める場合のアセットアロケーション

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来年(2017年)1月から個人型確定拠出年金(iDeCo)の対象範囲が広がることもあり、現在、出版業界も運用会社も攻勢をかけている印象です。

後者では、ニッセイがiFreeに対抗して購入・換金手数料なしシリーズの信託報酬を引き下げる方向で検討をしているというビッグニュースも飛び込んできましたが、出版業界も個人型確定拠出年金の普及を見越して次々と新刊を出版しているようです。

さて、そこで気になったのは、iDeCoをきっかけに投資を始めた人のアセットアロケーションの組み方です。
一般に「アセットアロケーションは、iDeCoやNISAなどの口座ごとに考えるのではなく、資産全体で考えることが重要」だと言われます。

この考え方に従えば、iDeCoだけで完結させるのではなく、NISAや特定口座などを含めて、全資産のアセットアロケーションを先に決め、特に大きなリターンが期待できそうな資産をiDeCoなど非課税口座で運用することが有利だということになります。

これは非常に合理的な考え方ですが、一初心者として、私には納得しにくい部分もありました。

つまり、投資自体の経験がない人に、いきなり「資産全体のアセットアロケーションを考えろ」と言っても混乱するだけでしょうし、iDeCoにハイリスク・ハイリターンな資産クラスを割り当ててしまい、その後ちょっとした暴落が起きると、混乱が深まってリスク資産への投資を止めてしまう恐れがあるのではないか、と感じたのです。

そこで、手元にある以下の確定拠出型年金の書籍の内容(順不同)を比較してみました。

竹川美奈子著『個人型確定拠出年金活用入門』(以下『活用入門』)
山崎元著『確定拠出年金の教科書』(以下『教科書』)
山崎俊輔著『誰でもできる確定拠出年金投資術』(以下『誰でもできる』)



一読して分かるのは、『教科書』では、普段から山崎元氏が持論としている「確定拠出年金での運用は自分の資産運用全体の一部だと心得る」ことが主張されており、確定拠出年金の枠内でリスクを抑えるという考え方は一切書かれていないことです。

一方、『誰でもできる』は確定拠出年金制度のみを使った投資を考慮しており、そもそもそれ以外で投資することをあまり想定していないようです。したがって、あくまでも確定拠出年金の枠内でおおまかにアセットアロケーションを決めるにはどうしたらよいか、という話に絞って説明が行われているようです。

この2冊と比較すると、『活用入門』は中間、つまり、資産全体でアセットアロケーションを決めることを推奨してはいるものの、投資が初めてという場合や、自営業やフリーランスをしていて利用可能な枠が大きい場合などには確定拠出年金の枠内だけでアセットアロケーションを考えてもよいと書かれています。

個人的な印象としては、選択肢を多く与えるという意味では『活用入門』が最もバランスが良く、担当者から別途説明を聞くことができる企業型を中心に、とにかく手間をかけずに最低限のことを知りたいという意味では題名の通り『誰でもできる』もありで、多少勉強してでも確定拠出年金を最も合理的に利用したいという人には『教科書』が合っているのかなと思います。(制度が変わるため、今後『誰でもできる』が改訂される可能性はあるでしょう)

こんな会話をなるたく(@loloinvestors)さんとツイッター上でさせていただいたら、次のようなアドバイスをいただきました。



わかま屋(@wakaya21)さんも以下のような発言をされています。

なるほど。これは全く考えていませんでした。

もしかしたら、これからiDeCoを利用しようとしている方には(1)確定拠出年金そのものに興味を持っている方と(2)確定拠出年金をきっかけとしてインデックスファンド等の金融商品に投資をしたいと思っている方の両方がいるのかもしれません。

もしこれが正しければ、入口の段階である程度振り分け、(1)の人にはまずはiDeCoの枠で最適なアセットアロケーションを組めるように、(2)の人にはインデックス投資の基本などが理解できるようにそれぞれ整理した方が、よりそれぞれのニーズに合った投資法を提案できそうです。

ライターあるいは出版社の方、こういう切り口で次の本を出しませんか?(笑)
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すいさく

Author:すいさく
40代、2015年8月頃から投資らしい投資を始めた初心者の日々をつづっています。

インデックスファンド・国内外のETFを中心にバイアンドホールドを基本に投資していますが、日本・海外の個別株式も一部保有しています。

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