つみたてNISAと現行NISAで棲み分けさせるんじゃない?

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つみたてNISAの導入を目の前にして、ものすごい勢いでインデックスファンドの現行商品の信託報酬引き下げが進められています。

えーっと、りそなのSmart-iの新規設定に加え、大和のiFree、AM Oneのたわらが値下げ、ですか…?

もはや私は全てはフォローできていません(笑)。

このあたりの背景に関しては、菟道りんたろうさんが、以下の記事で、つみたてNISAの対象ファンドになるためには運用会社が金融庁に届け出てて認められなければいけないという仕組み自体が運用会社や販売会社の価格競争を促す効果があることを論じています。

「iFree」と「たわらノーロード」が信託報酬を引き下げへ―「つみたてNISA」には“孔明の罠”が仕掛けられていた(The Arts and Investment Studies)

この記事はなるほどと思って読ませていただいていたのですが、そこでふと思ったのは「これは暗につみたてNISAと現行NISAでの棲み分けを促しているのでは」ということです。

私は以前下の記事で、初心者向けの商品選択に制限をかけることは仕方がないものの、自動車免許の初心者マークが外れるように、ある程度投資期間が長くなったらもう少し商品選択の制限をゆるめてもいいんじゃないかと考えたことがあります。

「iDeCoで運用商品数制限」はやむを得ない。しかし…(サボテンのように資産を育てるブログ)

これはiDeCoでの話でしたが、同様の論点は、つみたてNISAと現行NISAの関係にも該当するかもしれません。

つまり、

(1)つみたてNISAはかなり商品選択の制限をきつくすることで、これから投資を始める人が合理的(低コスト)・長期的に投資できるようにし、運用会社や販売会社への(立ち入り検査なども含めた)監視を強めることでこれを担保しようとする一方、

(2)現行NISAはどちらかというと玄人向けに、かなり商品選択を自由にして自発的な商品選択を促すという制度として併存させる

ことを考えているような気がするのです。

これが正しいとすると、

・ある程度知識のある人なら現行NISAの欠点も良く分かっているはずだから、5年あるいは10年という非課税期間もやむを得ない(逆を言うと、これ以上現行NISAの非課税期間が延びるのは望み薄)
・逆に、つみたてNISAは徹底して商品制限をする(それが嫌な人は現行NISAを使ってもらう)
・シンプルにインデックスで運用を行いたい人は(初心者でなくても)つみたてNISAに移行することが合理的

ということになりそうです。

これはたまたまそう見えるだけかもしれませんし、既存のNISAをいじれないことから来た苦肉の策、あるいは瓢箪から駒かもしれませんが、こういう目で見てみると、現行NISAがあるのにわざわざつみたてNISAを作るなんてナンセンスだ、という当初の議論(私も思っていました)は必ずしも当たらないのではないかという気がしてきました。

もし、これが意図して行われたことなのなのであれば、菟道りんたろうさんがおっしゃる通り金融庁恐るべし、です。

いつか金融庁のミーティングに出て、こういう質問をぶつけてみたいものです。

三歩下がって市場の影を踏まず

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海外ETF投資家のフクリさんが以下のような記事を書かれています。

投資で失敗をしないために、影を追わない。(フクリの海外ETF長期投資)

ワールドカップ予選におけるオーストラリアのサポーターの挑発文『NIPPON : FOREVER IN OUR SHADOW (日本は永遠に我々の影)』(オーストラリアもロングボール主体では本選で勝てないとつなぐサッカーに切り替えているので、個人的にはどっちもどっちかなと思っていますが)や『投資の鉄人』の文などを引いて、以下のようにまとめていらっしゃいます。

株価は影のようなものであり、投資家の欲望と恐怖が原因で価格が上下すると書かれています。短期の株価で一喜一憂してはいけないですし、値動きに魅了されてはいけません。

私もインデックス投資を始めた頃は、株価の影を追い回していました。毎日のように一喜一憂していた気がします。数百円の変動でも、それはそれは気になったものです。今では、数万円、数十万円の変動があっても、気になりません。たぶん、株価の変動に慣れ、感覚がマヒしているのだと思います。

最近の少しの円高・株安で、『チャンス!チャンス!スポット投資の絶好の機会だ!』などという動きをする投資家を見ると、もう少しどっしり構えた方がいいのにと思っています。このような行動をしてしまう投資家は、投資をいつか続けられなくなってしまうのではと心配してしまいます。(フクリの海外ETF長期投資)


私も思い当たるふしがないわけではないので、耳が痛いです。

今回くらいの株安ではインデックスファンドの追加投資を行う気は全く起きませんでした(トランプラリーの直前と比べればまだまだ株価は高いですし)が、サテライトの個別株投資では先月もスポット投資を行ったことは確かで、インデックスファンド積立投資の考え方から言えば邪道なのかもしれません。

ただ、私の場合、まともに投資を始めたのが2015年8月のチャイナショック直後、そして大きな調整を経験していないということで、(これまでも何度か書いていますが)まだ市場との距離を計りかねているところはあります。

今は、インデックス投資を8割程度と中心に据えることは全く変わらないものの、サテライトで日本の内需あるいは海外展開に強みを持つ中小型の個別株式に1割、米国の高配当大型株に1割、という形で投資をするのが自分に合っているという考え方に寄ってきていますが、それが正しいかどうかは実際に試してみないことには分かりません。

これから必ず来ると思われる大きな調整の局面において、自分が相当なストレスを感じるであろうことは間違いありませんが、自分がそれでめげるような人間ならそもそも投資なんて向いていないだろうと思っています。

それで投資を止めてしまうのであれば、ほかの誰でもなく、私自身の責任です。

その前提では、最低限市場に残れるように気を使いながら、痛い目に遭ってから立ち直る経験も今の自分には必要なのではないかという気がします(自分の性格を考えると、多少は痛い目に遭わないかぎり、もっと大きい失敗をしてしまうような気がします。もちろん、同じことをほかの人に勧めるつもりはありません)。

個別株式投資を行って良かったと思うことの一つとして、「市場は正しいが、ときに間違っている」と感じたことが挙げられます。

確かに、市場で付けられている株価は、いろいろな予想を反映したかなり正確なものであることは間違いありませんが、ときに短期的な要因で株価が変動し、本質的な価値から大きく外れることは決してないわけではないように感じるのです(いわゆるミスターマーケットの話ですね)。

自分がそのようなタイミングをつかめると言うつもりはありません。

しかし、たとえ市場全体が低迷しているときでも、それは、必ずしも市場が正しいからではなく、本質的な価値とかけ離れたところで価格がついているからだと思うだけで、少し安心します。

言わば、市場とつかず離れず、三歩下がって市場の影を踏まず、です。

これからもこんな距離感で市場と付き合っていくつもりです。

ついに…。しかし…!すいさくファンドの2017年8月までのパフォーマンス

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日本代表、ロシアワールドカップ出場おめでとうございます!

浅野と井手口のゴールにしびれました。

さて、すいさくファンド(愛称:サボテン)の2016年10月~2017年8月分パフォーマンスです。

※すいさくファンドとは、私がサテライトで運用している日本個別株式+J-REITからなる資産につけた愛称です

先月、ついにTOPIXまであとわずかというところまで迫られたすいさくファンド(愛称:サボテン)でしたが、7月はどうだったでしょうか。

さて、まずは月末における累積リターンの比較です。

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ついに、ついにすいさくファンド(愛称:サボテン)はベンチマークであるTOPIXや日経平均にアウトパフォームされてしまいました!

次に、8月の日次データを見てみます(以前は他の月も含めてグラフを描いていましたが、わかりやすいように8月だけに絞っています)。

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というわけで、少しずつ右下がりになり、8月中旬からTOPIXにアウトパフォームされた後しばらく持ちこたえていましたが、8月31日にはついに日経平均にも追いつかれてしまいました。

ベンチマークおよびすいさくファンド(愛称:サボテン)の8月末における累積リターンは以下の通りです(カッコ内は先月末の累積リターン)。

すいさくファンド(仮) +19.29% (+24.32%)
TOPIX +22.27% (+22.36%)
日経平均 +19.43% (+21.13%)

TOPIXと日経平均も苦戦しているものの、それ以上にすいさくファンドは厳しい状況です。

ディーツ法などのきちんとしたリターンの計算を行わず、途中で買い増しをした資産も含めて含み損益率を計算してベンチマーク(こちらは買い増しなしと想定)と比較する簡易法で計算しているから誤差がある、とか、配当なし同士で比較するやはり簡易法で計算しているため、高配当の銘柄も多数入れているすいさくファンドは不利だとか、いろいろ言い訳も頭をかけめぐりますが、

結果は結果です。

ベンチマークのアウトパフォームを目指すアクティブファンドのマネージャーとしては失格の烙印を押されてしまいました。

実は、原因はかなりはっきりしています。

そう、こいつだ!

組入比率1位の第一生命HD(8750)です。
第一生命
(出所:ヤフーファイナンス)

見ていただければ分かるように、6月中旬から急激に株価が下がっており、組入比率が約20%と非常に大きいるため、残念ながらその影響が直撃してしまったようです。

第一生命HDは、すいさくファンドの運用中も2300円までは上がっており、2500円で売り注文を出していたのですが成約せず、そのまま現在のような状況になってしまいました。

初めてまともに保有した株だったこともあり、できるだけ良いタイミングで売りたかったのですが、その思い入れが強すぎたのかもしれません。

すいさくファンド運用の目的の一つは、第一生命HDのような景気敏感株の影響をできるだけ軽減し、安定して資産を育てられるような分散投資を行うことでしたが、一歩及びませんでした。

さて、それでは光明はないのでしょうか…?

実は、私はそれほど落ち込んでいません。

どちらかというと、以前絶好調だったときと比べても、今の方が足腰の強い、良いポートフォリオになっているように思うからです。

下の組入比率上位銘柄(8月31日時点)をご覧ください。

銘柄名8月末の組入比率7月末の組入比率
1第一生命HD(8750)20.67%23.68%
2日産自動車(7201) 13.40%14.26%
3ジャパン・ホテル・リート(8985)8.84%9.88%
4バリューコマース(2491)8.75%8.49%
5コシダカHD(2157)6.08%5.94%
6パーク24(6753)4.01%2.77%
7シャープ(6753)3.85%4.81%
8山崎製パン(2212)3.65%4.12%
9カシオ計算機(6952)3.63%3.81%
10良品計画(7453)3.63%3.49%

確かに組入比率1位の第一生命や3位のJHR、7位のシャープ、8位の山崎製パンなどは組入比率をかなり落としていますが、4位のバリューコマース、5位のコシダカHD、6位のパーク24、10位の良品計画などはむしろ比率を上げています(パーク24については買い増しによるもの)。

特にバリューコマースやコシダカHDは好決算で大きく株価を挙げていますし、パーク24も一時の株価低迷から9月1日には高騰し、復活の兆しを見せています。

つまり、一番大きいサボテンの生育状況は芳しくありませんが、二番サボテン、三番サボテン(組入比率上位になっていないものも含めて)の芽は着実に育っているように思うのです。

とは言え、もちろん、一番サボテンの調子が上向かないことにはファンド全体の成績も振るわないので、長い目で育てていくつもりです。

おそらく、第一生命HDはいいところまで上がったら今度こそさよならすると思いますけどね(笑)。

先月末のすいさくファンドは苦難と再生のどちらも見られましたが、さてさて今月はどうなるでしょうか。

どうぞ次回まで楽しみにお待ちください。

なお、この記事は同様の投資法を推奨するものではありません。

くれぐれも投資は(サボテン栽培も辛味も)自己責任でお願いします。

プロフィール

すいさく

Author:すいさく
40代、2015年8月頃から投資らしい投資を始めた初心者の日々をつづっています。

インデックスファンド・国内外のETFを中心にバイアンドホールドを基本に投資していますが、日本・海外の個別株式も一部保有しています。

2017年2月現在の方針はこちら

twitterアカウントもつくりました↓
@suisaku_cacti

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