日経アジア300インベスタブル指数は魅力的、しかし…

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はじめに


2017年12月から日経アジア300インベスタブル指数が算出されており、三井住友AMがこの指数に連動するインデックスファンドを2018年1月5日付で新規設定すると公表しました。

速報として、バリュートラストさんが以下のような記事を書かれています(外部リンクです)。

三井住友AMが日経アジア300インベスタブル指数連動型インデックスファンドを新規設定(バリュートラスト|価値を生む・未来を託す・投資を歩く)

個人的には、この指数・ファンドはともにかなり魅力的だと感じますが、問題点もいくつかあるように感じたので、これについて書いてみます。

日経アジア300インベスタブル指数とは


まず、日本経済新聞社が算出しているアジア関連の指数には「日経アジア300指数」と「日経アジア300インベスタブル指数(円・ドルベース)」があります。

指数の公式ウェブサイトによると、まず、前者は以下のように説明されています。

 「日経アジア300指数」は、中国、香港、台湾、韓国、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、インドの計11カ国・地域の有力企業を対象に日本経済新聞社が選んだ約300 社の有力上場企業群「Asia300」をベースにした浮動株時価総額型の株価指数です。世界経済の成長センターとして存在感を増すアジア企業の株価動向を総合的に把握することを目的としています。(日経アジア300指数公式ウェブサイトより)

私は、以前からこの指数に注目しており、この指数に連動したインデックスファンドの登場を心待ちにしていましたが、この指数のままでは流動性に乏しい銘柄も組み入れられていたため、投資信託など金融商品のベンチマークとして使える「日経アジア300インベスタブル指数」が登場したようです。

詳しくは、指数の公式ページからご覧ください。

日経平均指数公式サイト(日経平均指数全体のウェブサイトです)

特徴


「日経アジア300インベスタブル指数」の特徴は、文字通り、中国、香港、台湾、韓国、インドなど、広くアジアの有力企業が組み入れられていることだと思います。

2017年11月30日現在の国別の組入比率は、

1. 韓国 21.94%
2. 中国 20.42%
3. 香港 15.79%
4. 台湾 13.86%
5. インド 11.51%
6. シンガポール 5.87%
7. インドネシア 2.97%
8. タイ 2.86%
9. マレーシア 2.86%
10. フィリピン 1.93%

となっています(公式ウェブサイト・ファクトシートから引用)。

組入銘柄選定基準として、一つの国から組み入れる銘柄数を45まで(中国・香港は合わせて70)としており、中国の組入比率が抑えられているところが特徴的です。

一方、私が気になるインドの組入比率は11.51%と比較的高めです。

個人的に気になること


この指数はとても魅力的なのですが、よくよく考えると微妙な問題が浮かび上がってきます。

新興国全体に投資したい場合は、ロシアやブラジルなど経済規模が大きい国が除外されている


まず、日経アジア300インベスタブル指数連動ファンドだけに投資すると、南アフリカ、ブラジル、ロシア連邦、メキシコなど、アジア以外で経済規模が大きい国が全て除外されます。

アジアの経済成長に一点張りするのであればそれもありでしょうが、国際分散投資の視点から考えると、特定の地域だけに集中投資するのはやはり望ましくありません。

MSCIエマージング連動のインデックスファンドと同時に保有する場合は、中国・韓国がオーバーウェイトになりそう


それでは、MSCIエマージングインデックスなど、新興国全体の株価指数に連動するインデックスファンドを保有しながら、日経アジア300インベスタブル連動ファンドに投資するのはどうでしょうか。

この場合、中国・韓国など、既にMSCIエマージングで組入比率が上位になっている国にオーバーウェイトしてしまう可能性があります。

私の場合、新興国株式に対しては、現在

・MSCIエマージングインデックスに連動するインデックスファンド(eMAXIS Slim新興国株式たわら新興国株式など)
i-mizuho東南アジア株式インデックス
EPI(ウィズダムツリー・インド株収益ファンド)

を保有しています。

1株だけのEPIはともかく、上の2つの組み合わせだと、新興国全体に投資すると同時に、人口ボーナスで今後も経済成長が期待できそうなインドネシア・マレーシアなど東南アジアのウェイトを高めることができます。

しかし、MSCIエマージングインデックスには既に約30%中国企業が、約15%韓国企業が組み入れられているので、MSCIエマージング連動ファンドと日経アジア300インベスタブル連動ファンドを保有すると、やはり中国・韓国にオーバーウェイトしてしまう懸念は消せません。

そもそも、MSCIエマージング連動ファンドと同時に他の新興国株式ファンドを投資するのは、前者で組入比率が低い国・地域の比率を高めることが目的なはずですから、既に比率が高い国の比率をさらに高めることにはあまり意味はないでしょう。

こう考えると、日経アジア300インベスタブル指数連動のインデックスファンドの使いどころはかなり難しいような気がします。

インド以下の組入比率の国に限定したインデックスファンドがあれば嬉しいが…


個人的には、このような問題を解決するためには、既にMSCIエマージングインデックスで組入比率の高い韓国・中国・香港・台湾は除外し、インドと東南アジアに限定したインデックスに連動するインデックスファンドがあればいいように感じます。

ただ、これでは、現在私がやっているインドと東南アジアそれぞれについてインデックスファンドを保有するのと大差ありません。

また、既に複数ある日経アジア300指数のバリエーションを増やしてもあまり人気は出ないでしょう。

こう考えると、やはり、この指数は、アジア全体の経済活動を表すと言う意味では意義深いものの、投資に使うには難しそうです。

最初に日経アジア300指数を見たときは、私は「これだ!」とかなり興奮したのですが、より現実的に考えれば考えるほど、インデックスファンドとしての難しさを感じてしまいました。

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プロフィール

すいさく

Author:すいさく
40代、2015年8月頃から投資らしい投資を始めた初心者の日々をつづっています。

インデックスファンド・国内外のETFを中心にバイアンドホールドを基本に投資していますが、日本・海外の個別株式も一部保有しています。

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