私が米国集中投資を行わない理由

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はじめに

海外ETFを中心に投資されているフクリさんのブログで、以下のような問題提起がありました。

(インデックス投資の疑問) 株式はアメリカのみに投資をすればいいと思いますか? (フクリの海外ETF長期投資)

これは、もともと、バンガード社創業者のボーグル氏が以下のようなインタビューで答えた内容に対する問いのようです。

「群衆は常に間違い」-バンガード創業の88歳投資家、米証券に固執(ブルームバーグ)

ボーグル氏は「米国が最良の投資先だと考えている。恐らく世界で最も技術志向の国だ。私は米国が世界のどの国や地域よりも良好なパフォーマンスを生むことに賭ける。経済が長期的に最強になる国に投資するというシンプルな賭けだ」と述べた。

私もETFを保有してお世話になっているボーグル氏がそう言うなら無視できないと思いつつ、結論から言うと、私は米国集中投資をすることはないと思います

以下、理由を書いていきます。

米国投資のメリット

フクリさんの記事に対して、のぶさんは以下の記事で次のようなポイントを挙げて、米国投資のメリットを挙げています。

(インデックス投資の疑問)株式はアメリカのみに投資をすればいいと思いますか? (素人投資家でもETFで資産形成!)

・米国は株主の地位が確立された社会であること。
・米国は自由競争が活発で今後も技術革新の中心であること。
・米国は最強の軍事国家であること。
・米ドルは投資に向いた通貨であること。

どれもその通りだろうと思います。

ほかにも、米国は人口(労働人口)増加が続くため、そもそも消費力が大きい、などを挙げる場合もあるでしょう。

これらは、米国株の評価に織り込まれているとは言われるものの、スマートフォンを生み出したアップル、グーグル、アマゾンやユーバーなど、10年前にはほとんど想像だにしなかった製品・サービスを次々に生み出すのを目の当たりにすると、今後も予想以上の成功を収める可能性は否定できないように思います。

米国投資のデメリット

それでは次にデメリットを書いてみます。

菟道りんたろう さんが以下の記事で指摘しているように、真っ先に思いつくのは為替リスクです。

日本人と米国人では米国集中投資の意味がまったく異なる(The Arts and Investment Studies)

米国人がドル建て資産に集中投資をしても為替リスクはありませんが、日本人がドル建てで投資する場合は為替リスクは絶対に避けられません。

菟道さんは、主にこれを論拠として国際分散投資を行うメリットを説いています。

私が円建て投資額を0にしない最大の理由がこの為替リスクなので、なるほど、と思ったのですが、私が米国集中投資を行わないだろうと思う理由はほかにもあります。

それは、言うなれば「気分」の問題です。

国際分散投資は心理的メリットもある

私はMSCIコクサイに飽き足らず、個別株式を含めて米国株式に投資していますが、今のところは米国集中投資はする気になれず、ほかの先進国や日本株式クラス、新興国にも投資を続けるつもりです。

その一番大きい理由は「(私の場合は)その方が気分的に楽だから」です。

米国市場が魅力的であることは間違いありませんし、米国市場が「終わる」ときは世界の市場が「終わる」ときだと思います。

また、リーマンショックや世界恐慌のような状況では、結局どこに投資をしていても被害を受けることには変わりなく、分散投資の効果も薄れてしまうかもしれません。

それでも、「集中」はせず、投資する地域を多少分散していた方がリスクを下げられるのではないか、と私は感じざるを得ませんし、その安心感に対して支払う「コスト」だと考えれば多少リターンが低くなったとしても許容できます。

また、広く分散投資をすることにより、特定の地域のリターンが高くなったときに、そこに投資せずに後悔することも避けられるでしょう。

「気休め」と言えばそうですが、この気休めがあることにより積立投資をスムーズに行えるのであれば、自分にとっては十分にメリットがあると感じます。

おわりに

というわけで、これからも米国個別株式やVTIなどを使って米国への投資は続けていくつもりですし、その割合が増加する可能性もありますが、100%米国だけに投資することは私の場合はないと思います。

そういう意味では恐れ多くもボーグル氏の主張からは外れてしまうわけですが、氏のインタビューの「群衆は常に間違い」という主張はとても興味深く感じます。

上掲記事では、最近のヨーロッパ株式をオーバーウエートするというアドバイスがボーグル氏の主張と相容れないことを指摘していますが、見通しが明るくなったところで慌てて投資するのは得策ではないはずですし、氏が言わんとしていることは、むしろ周りの意見に影響されて投資方針をコロコロ変えたりしないことの大切さであるように思いました。
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