「若いときに遊んだ方がいい」のか?―自分の場合

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1.はじめに

ツイッター上で見かけた議論で、「若いときに積極的に消費をした方がいいのか、それとも若いときからコツコツ資産運用をした方がいいのか」というものがありました。

これはとても面白い問題提起だと思います。

以下、自分の20代のときを思い出して、書いてみます。

2.自分の20代

今考えると、恥ずかしながら、自分の20代は人生設計のかけらもなかったように思います。

面白半分で山一の株を買った(その後の顛末はご存じのとおりです)のもこのころですし、給料が入るとすぐに仲間と飲みに行って、二日酔いで週末が終わる、というような毎日でした。もちろん(?)貯金もほぼ0でした。

明らかに、このときから貯金・資産形成を始めていた方が良かったです(当時の環境で無事堅実な投資法に辿り着いたかどうかは定かではありませんが…)。

自分の場合は、特に、デジタルガジェット(PC、PDA、デジカメなど周辺機器)にはまっていて、新製品が出るとどうしようもなく使いたくなってしまうという悪い癖がありました。

今から考えると、せいぜい数年ごとに買い替えればいいじゃないかと思うのですが、そのときは新製品が出たらいてもたっても触らずにはいられない!とほぼモデルチェンジごとに買い替えていました。

さすがに毎回定価で買っていてはもたないので、家電量販店やネットの通販を渡り歩いて最安値を探して買っていたのですが、貴重な平日の夜や休日の時間帯をこんなことで潰す機会損失はかなりのものだったと思います。

ブログやツイッターで見る20代の皆さんの堅実さを見ると、当時の自分のダメダメぶりが一層際立ち、心苦しく思います…。

3.いくつかいいことも…

そんなわけで、浪費をしていたとしか言えない私の20代ですが、今思うといくつかいいことがありました。

第一に、新しいものを買うときに、それが本当に必要か吟味する癖がついたことが挙げられます。

なけなしの給料で買ったデジタルガジェットが大外れだと泣くに泣けないので、基本性能だけでなく、その製品の機能を細かく調べて、自分の使い方に合うのか、旧製品と何が違うのか、真剣に検討する癖がつきました。

投資や節約の話に置き換えると、コストとリターンの関係に敏感になった、と言えるかもしれません。

また、自分の好みもだんだんわかってきたため、品質が良くても自分に合わないものは欲しいとは感じなくなり、無駄遣いも減りました。

第二に、少なくとも家電製品に関しては、市場の動きを見て、底値に近いところで買えるようになりました。

製品のライフサイクルを見ながら、何度も購入を繰り返していると、「この機種はそろそろモデル末期だからもっと価格が下がるはずだ」「この機種は旧機種のマイナーチェンジだから、安く型落ちの機種を買った方が得だ」「この機種が安いのは○○という機能がついていないからだが、自分はその機能を使わないから買いだ」という見極めがだんだんできるようになってきます。

また、財務の知識は全くなかったものの、こういう経験を通じて各メーカーの得意分野や事業内容が少しずつ頭に入ってくるという副作用もありました。

もちろん金融商品と家電製品を完全に同列に論じることはできませんが、「市場」に触れるという意味では、この経験が今でも多少は役立っているように思います。

第三に、当時の散在が自分への「投資」として生きているものもあります。

20代のうちにバックパック旅行でタイを回ったり、改修前のスパで行われた雨のF1ベルギーGPをオー・ルージュの目の前で堪能したりしたのは良い思い出ですし、その頃に知り合い、今も付き合っている友人もいます。

また、たどたどしいながら、タイ語や英語を使う(勉強する)ようになって、外国語に対する抵抗感はかなり減ったと思います。

このような経験は今の仕事にも(多少は)影響しています。

4.結局、自分に合った道を選べばいいのでは

これまで、過去の懺悔とその弁解をしてきましたが、最後は、各自で自分に合った道を選べばいいのでしょう。

たとえば、新鮮な経験ができると思って外国に行ってみたら「(名所は)テレビで見た方が美しかった」「日本の方が快適だった」と感じて二度と行こうと思わないかもしれません。

また、(私にとってのデジタルガジェット沼のように)軽い気持ちで遊び始めたらはまってしまい、抜け出すのにかなりの自制心が必要になるかもしれません。

さらに、私が上に挙げたようなことは、自分で良く考え(調べ)ればわかることで、ここまで散在することもなかったのではないかという気もします。特に「買う前に内容をよく吟味する」ことなどは常識中の常識という感じなので、自分の懐を痛めて初めて気がついた私は遅すぎです(笑)。

一方、家計管理をしっかりしながら収入の一部を自分の楽しみに使うのは素晴らしいことですし、それによって新しい経験を得られる可能性もあるでしょう。

また、あること(もの)が自分に合っているかどうかは実際に試してみないと分かりません。そこで、迷っているならやってみるのも一つの方法だと思います。

そして、楽しみ以外に、その後のキャリア(人的資本)にプラスになるような自己投資を行うことも決して悪いことではないように感じます。

したがって、「20代のときにどうすべきか」という問いへの唯一の正解というものはそもそも存在せず、投資と同様に、(そうすることの、あるいは、そうしなかったことの)リスクをよく考えながら自分に合った選択を行うことが大事であるような気がします。

その際、私の経験が他山の石としてでも役立つのであれば、過去の私も浮かばれるでしょう(笑)。

なお、仮に今の自分が20代に戻れたら、デジタルガジェットの購入や旅行そのものは止めないかもしれませんが、支出の頻度を抑え、少額でも収入の一部を積み立てて将来に備えながら人的資本を高める方法を模索していた可能性が高いと思います。
すいさくファンド(仮称)の2017年3月までのパフォーマンス | HOME | 2017年3月末のアセットアロケーション

Comments

とても参考になります。

すいさくさん
初めまして、ひたすと申します。

すいさくさんが書かれたご自身の経験、とても参考になります。
私は20代後半ですが、周りの会社の同期とかでも「20代の遊べるうちにお金は使ってなんぼ」と言っている方が多く、20代のうちにお金を使うべきか貯めるべきかとよく悩んでおります。
なので、すいさくさんのようにご経験をしっかりと記事にしていただけると自分の振り返りにもつながり、とても考えさせられます。

ちなみに、私は貯める派で、元々大学生時代が結構貧乏なほうだったので、「お金があったら得られたであろう機会」を逸失して悔しい思いをしてきたので、社会人となった今はそういう機会に備えたいと常々考えていたりしてます。
でもその一方で、お金があるために、無理のない範囲で趣味に活きたいとも思ったりもしてます。

なのですいさくさんがおっしゃるように、「自分にあった選択」が一番なのかなと。
でも、その「自分にあった選択が何か」が一番難しいとも(笑

これからも記事楽しみにしています!

2017/04/03 (Mon) 22:36 | ひたす #q9j.ohjc | URL | Edit
コメントありがとうございます!

ひたすさん、コメントありがとうございます。

このエントリーでは、良い経験も悪い経験もできるだけ客観的に書くよう注意したつもりだったので、共感していただけて嬉しいです。

おっしゃる通り「自分に合った選択」はいろいろ試してみて初めて分かるという側面もあると思います。だから、資産形成をしながらも、自分が気になること(お金がかかるものもかからないものも)をいろいろ試してみるのも悪くないように感じます。

ブログはマイペースで書いていますが、今後も楽しんでいただけるような記事をかけるようがんばります。

<追伸>
ブログのテンプレートの仕様で、メールアドレスが公開されてしまうようです。パスワードが分からないため私の方でメールアドレスを削除することができなかったので(コメント全体は消すことができますが)、気になるようでしたら、お手数ですがご自分で消去していただければ幸いです。


2017/04/04 (Tue) 21:17 | すいさく #ftr86F3A | URL | Edit

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