すいさくファンド(仮)をしばらく運用してみて

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1.はじめに

主に日本個別株式を組み入れている私のポートフォリオ、愛称すいさくファンド(仮)を運用して半年が過ぎ、いろいろ感じることがありました。

今回はこれについて書いてみます。

2.長期に渡ってベンチマークを上回ることは「絶対に不可能」とまでは言えないような気がする

すいさくファンド(仮)の運用を始めたきっかけは、以前舞い込んできた第一生命HD株のボラティリティがあまりに高いので、他の個別株式と組み合わせてそれを少し和らげようとしたことでした。

運用を始めた2016年8月ごろは、輸出関連銘柄の株価が最悪の時期で、いくらなんでも長期的にこの株価を下回ることはあまりないだろうと考えたこと、配当利回りがそこそこ高かった(おおよそ3%超)こと、投資対象の企業の事業戦略が比較的自分が理解しやすかったことなどを考慮して、最悪の場合、含み損が出ても配当と相殺してプラスになればいい、というつもりでいくつかの銘柄を買い付けました。

その後、様子を見ながら出遅れていた内需関連株などを買い付け、今に至ります。

まだ初めて間もないですし、運もありましたが、運用を始めた2016年9月末から2017年6月下旬までの累積リターンに関しては、ベンチマークであるTOPIXや日経平均が約21~22パーセントのところ、すいさくファンド(仮)は約27パーセントと約4パーセントほど上回ったようです。

もっとボロボロになると思っていたので、個人的にはここまでは期待以上のパフォーマンスです。

もちろん、今後大きなしっぺ返しがあることも十分に予想していますし、長期に渡ってこのようなパフォーマンスを続けることは難しいと思いますが、自分より経験も判断力も優れた人なら「ベンチマークをアウトパフォームするのは絶対に不可能」とまでは言えないような印象を受けました。

3.努力に見合うかどうかは人によりそう

私はそれほど個別銘柄の研究に時間を割けませんが、さすがに買い付けを行う前にはPERやPBR、ROE、ROA、自己資本比率、流動比率など基本的な財務指標や数年間の利益など簡単な財務指標には目を通しています。

また、素人なりに事業の将来性は良く考えているつもりです。

たとえば、コシダカHDは、カラオケ事業の出店数の伸びが鈍化したこととそれによる決算の悪化で株価がかなり下がっていましたが、カーブスに通う家族の情報を元に、カーブス事業にはまだまだ出店余地があり、今後医療費を下げたい国や自治体などと組んで行う健康増進事業が発展する可能性もあると考え、東証一部昇格前に1657円(6月下旬現在の株価は2800円前後)で買付を行いました。

このような分析をもっと時間をかけて行い、適度に分散をしながら将来性が期待できる銘柄に一定程度の資金を投じれば、努力以上の見返りがあるかもしれません。

しかし、あくまでも少額に留めていることもあり、自分の場合は、このような労力に対して利益が見合っているかというとかなり微妙です(かなり趣味の領域です)。

また、全ての投資先に対してこのような調査をするのは大変ですし、リスクもそれなりにあるため、少なくとも私は他人に自分と同じことをすることは薦められません。

4.パフォーマンス/努力比率を考えるとインデックス投資は魅力的

以下のグラフは、以前も掲載した、すいさくファンド(仮)とTOPIX、日経平均の2016年9月末~2017年5月末の各月末の累積リターンを比較したものですが、組入比率が大きい第一生命HDや日産自動車のパフォーマンスが良かった2017年2月ごろはともかく、それ以外の期間ではそれほど大差はありません。

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以下は、4月末から6月頭までの同じく累積リターンの日次データですが、これを見てもすいさくファンド(仮)とベンチマークはほぼ同じ動きをしていることがわかります。

すいさく日次グラフ

つまり、今のところはそれなりとは言っても、すいさくファンド(仮)の好パフォーマンスが今後も続くとは限りませんし、そのリスクを取ることで得られる累積リターンの差がせいぜい数パーセントなら素直にインデックスに投資した方がいいような気もします。

特に、積立設定さえすれば普段は全く投資のことを考えずに済むインデックス投資は「パフォーマンス/努力比率」が非常に大きく(買い付けのタイミングや銘柄を選ぶのに費やす時間は0に近いため)、私のような勤め人にとってはかなり魅力的な投資方法だと感じました。

5.一番大切なのは「市場に残り続けること」では

個別株投資をすることでさまざまな市場の側面を学べるため、私はしばらくは個別株投資を続けると思います。

一方で、これまでも何度か書いてきたように、個別株投資を続けるうちにインデックス投資の強みを改めて感じることが増えました。

したがって、今の自分はどっちがいいとか自分に合っているかということは決められません。

また、すいさくファンド(仮)の好調ぶりはここしばらくの相場の好調によって支えられている可能性もあり、分散効果も考えているとは言え、調整局面になったときも十分なパフォーマンスが得られるかどうかも不安です。

そもそも、どういう投資手法を選んでも暴落が来たらほとんどの人は市場から去ってしまうという話も良く聞かれます。

そういう意味では、細かい違いはさておき、とにかく「市場に残る」こと、また、市場に残れる可能性が高い投資手法を選ぶことが自分にとっては大切ではないかと最近は感じるようになりました。

投資を始めてから少しずつ自分の考え方も変化してきていますが、来年はまた言っていることが少し変わっているかもしれません(笑)。

大筋だけは変えないようにするつもりですが、将来の自分がどんな風に考えているか楽しみにしながらそのときを迎えたいものです。

SMT米国株配当貴族インデックスオープンの運用報告書を読んでみる

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先日も書いたように、5月10日にSMT米国株配当貴族インデックスオープンの決算日を迎えたことにより、運用報告書(全体版)が公開されています。

月次レポートの内容とも大分かぶっていますが、新しい情報もいくつかあるようです。

実質コスト

まず、8ページによると半年(2016年11月11日~2017年5月10日)間の実質的なコストは0.708%ということで、前回(昨年8月30日~11月10日)の0.194%と比較するとかなり高い印象です。

今回は「その他」の保管費用だけで0.307%となっていますが、これが文字通り「海外における保管銀行等に支払う有価証券等の保管及び資金の送金・資産の移転等に要する費用」を意味するとすると、これ以上引き下げることは難しいのかもしれません。

マザーファンドの運用報告書

さらに、今回の見どころは12ページから始まるマザーファンドの運用報告書ですね。

前半のインデックスオープンの運用報告書と比較するといろいろなことがわかります。

まず、3ページの「インデックスオープン」では、期中(2016年11月11日~2017年5月10日)のベンチマークとの乖離が約0.7%となっていますが、13ページの「マザーファンド」ではベンチマークとの乖離は約0.3%となっているようです。

マザーファンドの運用報告書には費用明細がないのではっきりとはわかりませんが、これは信託報酬率の違いが反映されたものなのかもしれません。

また、インデックスオープンに関しては、月次レポートを見る限り11月末に大きく乖離をしたように感じていましたが、実際は、特定の月に大きく乖離したというより、毎月少しずつ乖離が大きくなっていたようです。

組入銘柄

S&Pの米国株配当貴族インデックスの公式サイトでは全ての組入銘柄が記載されていなかったようなので、マザーファンドの
組入銘柄は(個別株式への投資欲を抑える意味でも)参考になりそうです。

ざっと見た感じ、コカコーラ、コルゲート・パーモリーブ、コンソリデーティッド・エジソン、ターゲット、エクソン・モービル、ジョンソン&ジョンソン、マコーミック、マクドナルド、S&Pグローバル、3M、ペプシコ、P&G、AT&T、シェブロン、VFコープ、ウォルマート、アッビー、ウォルグリーンなど、一度は購入を考えた、あるいは既に保有している銘柄が次から次へと挙げられています。

私は、手持ちの資金があまり多くないこともあり、米国個別株式への投資は控えめにするつもりでしたが、これだけいろいろな銘柄が組み入れられているなら、よほどの理由がない限りあえて個別株式に手を出さなくてもいいかなという印象を持ちました。

ベンチマークの組入比率が均等になっており、売買コストが大きいせいか実質コストの高さが気になりますが、これが設定間もない(あるいは純資産額が小さい)ことによる一時的なものなのであれば、個人的には、このファンドを保有する理由はそれなりにあるように感じます。

「スマホ首」に効くストレッチ

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PCやスマートフォンでブログを更新したり、twitterをやっていたりすると、首がガチガチに苦しくなりますよね。

私も例に漏れずずっとこの「スマホ首」に苦しめられていて、ストレッチもいくつか試したのですが、手軽かつ効果的な方法が見つからなくて悩んでいました。

そこである日出会ったのが、以下のストレッチ方法です。

現代病「スマホ首」を予防する簡単ストレッチ(ダイヤモンドオンライン)

詳しくは記事を見ていただければよいと思いますが、私がなるほど、と思ったのは「(2)首の後屈」です。

 両手を組み、あごの下につけます。そのまま手であごを押しながら、首を後ろに倒しましょう。このとき、首がつまって苦しくなったり、しびれを感じた場合はストップです。首を後ろに倒したときに、腰が反りすぎないよう、体幹を意識してください。同じく5秒静止して、3回行います。(前掲記事)

この「両手を組み、あごの下につけたまま手であごを押しながら、首を後ろに倒す」というところが目から鱗でした。

前に自己流でストレッチをやっていたときも首は後ろに反らしていましたが、実際にやってみると、ただ単に首を動かすだけではなく、あごの位置も大切だということが実感できます。

首はデリケートな部位なので、無理に力を入れると痛める可能性があります。

したがって、最初は慎重に、あくまでも無理なく、気持ちよく感じる範囲で試した方がいいと思いますが、同じ悩みを持っていらっしゃる方は試してみてはいかがでしょうか?

SMT米国株配当貴族インデックスオープンウォッチ2017年5月分

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恒例のSMT米国配当貴族インデックス・オープンウォッチ2017年5月分です。

まず、基準価額は前月比-38円の11,171円、純資産総額は+0.28億円の7.70億円…と思ったら、三井住友AMのページを見ると、2017年6月13日から14日にかけて、なんと2億円以上も減って16日現在で5.47億円となっています。

もしかしたら、設定当時に入っていたはずの2億円を何らかの理由で引き上げたということなのかもしれませんが、これだけ大きい変化があったことには驚きます。理由については後で運用会社に問い合わせてみるつもりです。

ベンチマークとの乖離は、1ヵ月で-0.05%、3ヵ月で-0.16%、6か月で-0.48%、設定来で-0.76%となっています。

6か月と設定来で乖離が大きく変化しているため、やはりその間に何かあったのでしょう(トランプラリー?)。

次に、組入上位銘柄は、

銘柄名業種組入比率
1BARD C R INCヘルスケア機器・サービス2.34%
2MCDONALD'S CORP消費者サービス2.15%
3BROWN-FORMAN CORP-CLASS B食品・飲料・タバコ2.13%
4S&P GLOBAL INC各種金融2.04%
5GENERAL DYNAMICS CORP資本財2.04%
6PENTAIR PLC資本財2.04%
73 M COMPANY資本財2.02%
8COCA-COLA CO食品・飲料・タバコ2.02%
9MEDTRONIC PLCヘルスケア機器・サービス2.01%
10DOVER CORP資本財2.01%

となっています。

今月はついにコカコーラがランクインしました。

2位のマクドナルドと合わせるといかにもアメリカ企業という雰囲気です。

1位のC.R.BARDを除けば、比較的組入比率のばらつきも少ないですね。

1月に設定された野村のFunds-iフォーカス米国株式配当貴族は信託報酬率がSTMより若干低いのですが、こちらの純資産総額は2.5億円です。

SMTも野村もまだ設定されてから1年を経過していないので、両方の運用成績が出そろってからでも乗り換えを検討するのは遅くなさそうです。

SMT米国株配当貴族インデックスオープンに関しては先日運用報告書も掲載されていますが、それは後でゆっくり見ることにします。

私が米国集中投資を行わない理由

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はじめに

海外ETFを中心に投資されているフクリさんのブログで、以下のような問題提起がありました。

(インデックス投資の疑問) 株式はアメリカのみに投資をすればいいと思いますか? (フクリの海外ETF長期投資)

これは、もともと、バンガード社創業者のボーグル氏が以下のようなインタビューで答えた内容に対する問いのようです。

「群衆は常に間違い」-バンガード創業の88歳投資家、米証券に固執(ブルームバーグ)

ボーグル氏は「米国が最良の投資先だと考えている。恐らく世界で最も技術志向の国だ。私は米国が世界のどの国や地域よりも良好なパフォーマンスを生むことに賭ける。経済が長期的に最強になる国に投資するというシンプルな賭けだ」と述べた。

私もETFを保有してお世話になっているボーグル氏がそう言うなら無視できないと思いつつ、結論から言うと、私は米国集中投資をすることはないと思います

以下、理由を書いていきます。

米国投資のメリット

フクリさんの記事に対して、のぶさんは以下の記事で次のようなポイントを挙げて、米国投資のメリットを挙げています。

(インデックス投資の疑問)株式はアメリカのみに投資をすればいいと思いますか? (素人投資家でもETFで資産形成!)

・米国は株主の地位が確立された社会であること。
・米国は自由競争が活発で今後も技術革新の中心であること。
・米国は最強の軍事国家であること。
・米ドルは投資に向いた通貨であること。

どれもその通りだろうと思います。

ほかにも、米国は人口(労働人口)増加が続くため、そもそも消費力が大きい、などを挙げる場合もあるでしょう。

これらは、米国株の評価に織り込まれているとは言われるものの、スマートフォンを生み出したアップル、グーグル、アマゾンやユーバーなど、10年前にはほとんど想像だにしなかった製品・サービスを次々に生み出すのを目の当たりにすると、今後も予想以上の成功を収める可能性は否定できないように思います。

米国投資のデメリット

それでは次にデメリットを書いてみます。

菟道りんたろう さんが以下の記事で指摘しているように、真っ先に思いつくのは為替リスクです。

日本人と米国人では米国集中投資の意味がまったく異なる(The Arts and Investment Studies)

米国人がドル建て資産に集中投資をしても為替リスクはありませんが、日本人がドル建てで投資する場合は為替リスクは絶対に避けられません。

菟道さんは、主にこれを論拠として国際分散投資を行うメリットを説いています。

私が円建て投資額を0にしない最大の理由がこの為替リスクなので、なるほど、と思ったのですが、私が米国集中投資を行わないだろうと思う理由はほかにもあります。

それは、言うなれば「気分」の問題です。

国際分散投資は心理的メリットもある

私はMSCIコクサイに飽き足らず、個別株式を含めて米国株式に投資していますが、今のところは米国集中投資はする気になれず、ほかの先進国や日本株式クラス、新興国にも投資を続けるつもりです。

その一番大きい理由は「(私の場合は)その方が気分的に楽だから」です。

米国市場が魅力的であることは間違いありませんし、米国市場が「終わる」ときは世界の市場が「終わる」ときだと思います。

また、リーマンショックや世界恐慌のような状況では、結局どこに投資をしていても被害を受けることには変わりなく、分散投資の効果も薄れてしまうかもしれません。

それでも、「集中」はせず、投資する地域を多少分散していた方がリスクを下げられるのではないか、と私は感じざるを得ませんし、その安心感に対して支払う「コスト」だと考えれば多少リターンが低くなったとしても許容できます。

また、広く分散投資をすることにより、特定の地域のリターンが高くなったときに、そこに投資せずに後悔することも避けられるでしょう。

「気休め」と言えばそうですが、この気休めがあることにより積立投資をスムーズに行えるのであれば、自分にとっては十分にメリットがあると感じます。

おわりに

というわけで、これからも米国個別株式やVTIなどを使って米国への投資は続けていくつもりですし、その割合が増加する可能性もありますが、100%米国だけに投資することは私の場合はないと思います。

そういう意味では恐れ多くもボーグル氏の主張からは外れてしまうわけですが、氏のインタビューの「群衆は常に間違い」という主張はとても興味深く感じます。

上掲記事では、最近のヨーロッパ株式をオーバーウエートするというアドバイスがボーグル氏の主張と相容れないことを指摘していますが、見通しが明るくなったところで慌てて投資するのは得策ではないはずですし、氏が言わんとしていることは、むしろ周りの意見に影響されて投資方針をコロコロ変えたりしないことの大切さであるように思いました。

MSCIコクサイはすっごく分散された「ビッグ5」

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ここに来て、世界の時価総額上位5位(アップル、アルファベット(グーグル)、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック)が強い、という話題を良く目にします(以下は参考記事)。

強すぎる米IT「ビッグ5」(日本経済新聞)

ちょっと前に書いたように、私は、これらの株の値動きにはとてもついて行ける気がせず(マイクロソフトはここまで株価が上がる前に検討したことがありますが)、個別株での投資は見送るつもりですが、魅力的な企業群であることは間違いないと思います。

ただ指をくわえているだけでは悔しいので(笑)、そう言えば積立していたMSCIコクサイインデックスファンドにもこれらは組み入れられていたはずだと思って確認したところ、以下のような結果になりました(2017年¥
5月31日現在のMSCI kokusaiの概要説明に基づいています)。

銘柄名業種組入比率
1アップル情報技術2.43%
2マイクロソフト情報技術1.54%
3アマゾン消費者サービス1.20%
4Facebook A情報技術1.06%
5ジョンソン&ジョンソンヘルスケア1.04%
6エクソンモービルエネルギー1.00%
7アルファベット C情報技術0.89%
8JPモルガンチェイス金融0.88%
9アルファベット A情報技術0.87%
10ネスレ一般消費財0.79%

見て分かるように、ジョンソン&ジョンソン、エクソンモービル、JPモルガンチェイス、ネスレなどの手堅い企業を除けば、すがすがしいくらいFAAMGです。

正直言って、度肝を抜かれました。

以前MSCIコクサイの組入銘柄を見たときは、確かにアップル、マイクロソフトが入っていたものの、上位に入っていない銘柄も多く、「FANG(Facebook、Apple (Amazon)、Netflix、Google)って言っても時価総額ではたいしたことないじゃん」と思った記憶がありますが、2017年5月末の段階ではものの見事にFAAMG一色となっています。

これらが占める組入比率の合計は実に7.99%、つまり1割近くに上ります。

世界分散のインデックス投資を行う前提として、よく「世界経済の発展を信じられるかどうか」が挙げられますが、この数字だけ見ると、極論すれば「世界経済が完全に横ばいでも、FAAMGだけが成長していれば資産が増える」とすら言いたくなってきます。

そういう意味では、現在のMSCIコクサイは、私にとっては「すっごく分散されたビッグ5(FAAMG)」です。

FAAMGを個別株で買うほど肝が据わっていない私のような投資家にとって、リスクを抑えつつ投資でき、また、仮にこれらの企業以上に規模が拡大するセクターや企業が現れれば自然に投資額が振り向けられる時価総額比例のインデックスはやはり魅力的です。

サテライトの個別株投資はしばらく続けるつもりですが、最近は、頭をひねって考えれば考えるほどインデックス投資が良さが分かるという面白い結果になっています。

今後もまだまだ新しい発見があると思いますが、ひとまず今のスタイルを続けながらコツコツ学んでいきたいものです。

私がアマゾングーグルを買ったら間違いなく天井

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先日、『テンプルトン卿の流儀』を読み終わりました。



テンプルトン卿と言えば

強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。(『テンプルトン卿の流儀』)

という言葉が有名です。

そこで、私は、この本はいわゆる「逆張り」を勧めるものだと思っていました。

それが完全に的外れというわけではなさそうですが、個人的には、この本の力点はむしろバーゲン・ハンティングを実現させるための綿密な準備の説明に置かれているように感じます。

分散投資の重要性も述べられていますが、リスク分散に加え、株価が割安に放置されている市場(戦後まもなくの日本がこのケース)を発掘することによりリターンを上げようとする側面も強調されているところが面白いです。

さて、この本におけるバーゲン・ハンティングの考え方は要するに「100人のうち99人が売り、最後の一人が売ったら誰も売る人がいなくなるので株価は底をつける」ということです(似たような考え方は以前「「株価の大底」を見極める意外な方法?」でも書きました)が、その裏返しの「100人のうち99人が買い、最後の一人が買ったら天井」も成り立ちます。

この本で後者の例として紹介されているのが2000年のITバブルです。

2000年のハイテクバブルについてその論理を逆転させてみれば、買い手がひとりも残っておらず、売り手がまさに主導権を握ろうとする時点が楽観主義の頂点となった。

(中略)

ナスダックが天井を打ったその日、ウォール・ストリート・ジャーナル紙には「保守的な投資家の間にハイテクセクター人気の永続性に備える動き」という第の記事が掲載された。最も厳しいバーゲン・ハンターならば、この記事を勧善懲悪主義の行きすぎと断じたかもしれない。そこでは長年保守的投資を続けてきたあと最後の瞬間に船に飛び乗ってハイテク株のカジノに手を染めた投資家の姿が報じられていた。(『テンプルトン卿の流儀』)

この後には、デュポン、ジョンソン・アンド・ジョンソン、P&Gなどに投資していた個人投資家がシスコシステムズ、ルーセント、オラクル、ワールドコム、ボーダフォンなどに乗り換える姿が紹介されていますが、その後どうなったのかについては説明の必要はないでしょう。

私は、少なくとも米国個別株に関しては、一部の銘柄を除いてコカコーラやジョンソン・アンド・ジョンソン、エクソンモービルなど、まさに「保守的」な銘柄で運用を行っていますが、上の話を現在に置き換えれば、私のような人間が「一般消費財セクターは時代遅れ、これからはFAAMGの時代」と言い始めたら、かなりまずい状況ということになりそうです。

(今はFANGじゃなくて、NETFLIXを外してマイクロソフトを入れたFAAMGなんですね)

アルファベットやアマゾンなどの企業の優秀さについては重々承知しているつもりですが、私のようなヘタれな人間としては、買い時、売り時が難しいグロース株はやはり手を出しにくいです。

また、ハイテクセクターは数日前のように株価が大きく下落することもありますが、その意味を瞬時に判断することは少なくとも今の自分には難しいと感じます。

したがって、これらの銘柄については、私は指をくわえて見るだけにし、MSCIコクサイインデックスなどを通じて間接的に投資するだけにするつもりですが、万が一気が変わって「まだ一般消費財セクターで消耗してるの?」などと口走り始めたら、読者の皆様におかれましては心の準備をされた方が良いかもしれません(笑)。

まあ、そこまで行くことはないと信じていますが、自戒をこめて。

<追記>
記事を書いた後で、以下の記事に趣旨が似ていることに気づきました。

【BIG5】投資マネー集中で高まるリスク(バフェット太郎の秘密のポートフォリオ)

私の記事は全く独立に書いたものですが、かなり内容が被ってしまったので念のため追記しておきます。

逆に言うと、みんな同じことを考えているってことですね。

投資で初めて○○したとき

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はじめに

「貯蓄から投資」という掛け声があってもなかなか投資が広がらない原因の一つとして、成功体験があまりない、そもそも投資をしている人が周りにいない、投資のイメージが悪い、ということがよく挙げられます。

私はインデックス投資を始めて2年弱というところですが、よくよく考えてみるとそれまでにいろいろなことがあったので、振り返ってみます。

初めて家族が株式投資をやっていることを知ったとき

これは学生時代か就職してすぐくらい、20年くらい前でしょうか。

株主総会の(インターネットを使った)電子投票をしたいのでやり方を教えてくれ、と言われたときに父が株式を保有していることを知りました。

そのときの印象は特になく、「ああ株を持ってるんだな」と思ったくらいです。

何の銘柄だか忘れましたが、大手の信用できそうなところ、というイメージで買っていたような印象でした。

はじめて株券を手に取ったとき

これもほぼ同時期、1997年に山一證券が破たんする直前に学生時代の友人と一緒に勉強も兼ねて株を1単元(1000株)買いました。

本当は1円のときに欲しかったのですが、1円で買って2円で売る投機家がたくさんいるとのことで、1円ではなかなか買えず、結局2円で買い付けました。

もう破たんする可能性が高かったので、このまま100倍になったらどうしよう、とドキドキしたりすることも全くなく、「これが株券か」と淡々と受け取った記憶があります。

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この株券は、もちろん今は単なる紙屑になってしまいましたが、私の自宅に保管しており、定期的にネタとして浮上しています。

初めてまとも?に株式を保有したとき

これは2010年、加入していた第一生命が株式会社化し、株式が「降ってきた」ときです。

ツイッターなどでは以前も書きましたが、これ以前は第一生命は相互会社だったため、株式会社化に際して保険加入者は株式か一時金(10万円くらいだったと思います)の受け取りを選べました。

私は、現金だとすぐ使ってしまいそうだし、株式の方が「面白い」と感じて、株式での受け取りを選びました。

これは、野村證券に第一生命株保有のための特別な口座が設定されて、新たな銘柄の取引は一切できず、配当だけがひたすらたまるような仕組みになっていたように記憶しています。

この株式は今でもすいさくファンド(仮)の主力銘柄(邪魔者とも言う)として活躍しています。

しかし、このときはこれもそのまま数年放置するのでした(笑)。

初めてネット証券に口座を開いたとき

実は私が最初にネット証券に口座を開いたのは、SBIや楽天、マネックスでもなく、野村ネット&コールという(最近、野村ホームトレードとの統合ニュースが飛び込んできた)マイナーな証券会社でした(笑)。

これがたしか2013年くらいです。

いわゆるアラフォーに差し掛かり、さすがに資産形成をしないとまずいと思った私は、家族の友人で以前証券会社に勤めていた方(そのときはいわゆるアーリーリタイアをされていたと思います)に投資の話を聞くことにしました。

その方が野村證券と付き合いがあったので、野村に証券口座を作り、株式を取引するにはネット&コールの方が手数料が安いよ、と教えてもらってNISA口座もネット&コールに作りました。

同じ野村が扱っているとのことで、上に述べた第一生命株もこのとき作った口座に移管し、一件落着。

初めて投資信託(インデックスファンド)を購入したとき

無事に(?)ネット証券の口座を作った私ですが、やはり放置を続け、次の動きは2015年くらいまで一気に飛びます(笑)。

インターネットを検索していて、ファンド・オブ・イヤーのサイトを見つけ、当時受賞したバンガードのVT(トータル・ワールド・ストックETF)のことを知り、興奮してこれは絶対買わなければいけない、と思い立ちました。

『ほったらかし投資術』にもその頃出会います。



そこでネット&コールの取り扱い商品一覧を検索しましたが、VTが見つからないんです(笑)。

当時は、証券会社によって手数料や取扱い商品がこれほど違うと思っていなかったため、ネット&コールでVTが買えないことを知ってショックを受けました。

そこでVTが買えるSBI証券に口座を開き、NISA口座もSBI証券に移します(幸か不幸か、野村のNISA口座は全く使っていなかったため、移動はスムーズに行えました)。

チャイナショックで大騒ぎした直後の2015年9月にVTを初めて買い付け、ほぼ同じころにインデックスファンドの積み立ても始めて、ほぼ現在に至ります。

おわりに

私の投資(?)遍歴はこんな感じです。

最初に山一の株券を手にしたときからカウントすると20年ほど経っていますが、ここまでご覧になってわかるように、実質的には初心者としか言いようがありません(笑)。

考えてみると、この20年の間、ダラダラと間が空きながらも少しずついろいろなことに手を出してきました(今思い出しましたが、外貨預金やセキュリテのファンドも保有していました。長くなりそうなので、それはまたの機会に)。

また、身の回りに投資をしている人がいる・いないがよく話題になりますが、私の場合は、(あまり詳しく話題にすることはないものの)株式を持っている知人もそんなに珍しくなく、やりたい奴が好きにやればいいじゃん、という感じで少なくとも投資に対するネガティブなイメージはなかったように思います。

中途半端に手を出すと痛い目に遭いそうだから、投資をやるなら腰を据えてやらねばとは思っていました(それがこれだけ時間がかかった理由だと言い訳したいところです(笑))が、株式や投資信託への投資は自分の資産を増やす手段の一つに過ぎず、今は必要だと思うからやっているという感じです。

そういう意味では、自分は比較的恵まれていた方だったのかもしれません。

こう考えると、私の例が「貯蓄から投資」が進まないという問題の解決に役立つかどうかは微妙な気もしますが、逆に言えば、少なくとも私のような環境にいれば、遅かれ早かれ誰でも投資を始めるんじゃないかと思っています。

すいさくファンド(仮称)の2017年5月までのパフォーマンス

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すいさくファンド(仮)の2016年10月~2017年5月分パフォーマンスです。

※すいさくファンドとは、私がサテライトで運用している日本個別株式+J-REITからなる資産につけた愛称です

最近はあまり大きなニュースもなかったすいさくファンド(仮)ですが、今月はどうだったのでしょうか。

まずは、月末における累積リターンの比較です。

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5月のすいさくファンド(仮)は上昇しましたが、それ以上に日経平均・TOPIXが上昇したため、ベンチマークとの差は少し詰まっています。

2017年2月頃の大幅な上方乖離は第一生命の株価が急上昇したためであり、そのときに売却しそこねた以上はこの結果は妥当かもしれません。

ベンチマークおよびすいさくファンド(仮)の累積リターンは以下の通りです。

すいさくファンド(仮) +22.87%
TOPIX +18.57%
日経平均 +19.50%

上述したように、ベンチマークとの差がまた少し縮まりました。

特に、最近好調な日経平均との差は3%ちょっとまで近づいています。

新しい試みとして、4月末から6月頭まですいさくファンド(仮)とベンチマークの累積リターンの日次データを取ってみました。

ところどころ記録をしていない日があり、あくまでも参考程度ではありますが、下のグラフを見ると、すいさくファンド(仮)とベンチマークはかなり近い動きをしていることがわかります。

すいさく日次グラフ

今後もベンチマークから大きく離されることはなさそうですが、逆にベンチマークを大きく引き離すこともなさそうです。

それなりに分散を行っている以上、この結果は仕方がないですね。

すいさくファンド(仮)を設定したきっかけの1つは、個別株で単一銘柄だけ保有していた第一生命HDのボラティリティを抑えることだったので、その意味では運用がうまくいっていると言えるのかもしれません。

また、組入上位銘柄は以下の通りです(6月2日時点)。

1. 第一生命HD(8750) 25.53%
2. 日産自動車(7201) 15.15%
3. ジャパン・ホテル・リート(8985) 10.61%
4. バリューコマース(2491) 8.37%
5. シャープ(6753) 5.39%
6. コシダカHD(2157) 5.38%
7. 山崎製パン(2212) 4.70%
8. カシオ計算機(6952) 3.94%
9. 良品計画(7453) 3.81%
10. ツクイ(2398) 2.87%

先日増資を発表して株価が下落したコシダカHDを若干買い増しした以外は大きい変化はありません。

また、組入上位への集中が若干緩和され、分散が少しずつ進んでいます。

すいさくファンド(仮)の運用を初めて半年くらい経ちますが、何分少額(具体的な額については公表できません、ごめんなさい)なので、手間に比べてどれくらいメリットがあるかは微妙です。

個別株の保有を楽しみながら、ベンチマークから数パーセントでも超過リターンを目指すサボテン栽培のような趣味だと割り切った方がいいのかもしれません。

特に、ここ数日のような上昇局面では、何とかついて行っているとは言え、結局大人しくインデックスに投資していた方がいいのではないか、という囁きも聞こえます(笑)。

私はインデックス投資をコアにしており、すいさくファンド(仮)の運用はあくまでも資産の一部だけに留めていますが、それは今後も大きく変えない方がいいだろうと改めて感じました。

くれぐれも投資は自己責任でお願いします。

2017年5月末のアセットアロケーション

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恒例のアセットアロケーション、2017年5月分です。

例によって、グラフの作成にはバリュートラストさんの多目的円グラフメーカーを使用させていただいています。

5月は少額だけ保有していた日本株式クラスのひふみプラスをほぼ全部売却したのですが、少額だったこと、ニッセイTOPIXインデックスファンドの積立を行ったことなどもあり、結局先月とあまり変わっていません。

新興国株式は微増です。最近は新興国株式市場が好調なので急激に投資量を増やしづらいですが、長期的にはもうちょっと(全体の20%くらいまでは)増やしたいところです。

なお、生活防衛資金や家族の保有資産などはこの中に入れておらず、あくまでも私が「運用」している資産だけに限っているのでご注意ください。