【書評】世界一ラクなお金の増やし方

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はじめに


先日、ツイッターでもフォローさせていただいているNightWalkerさんが書かれた『世界一ラクなお金の増やし方 #インデックス投資はじめました』を読んだので、感想をまとめたいと思います。

【書評】『お金は寝かせて増やしなさい』

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はじめに


『お金は寝かせて増やしなさい』をやっと読み終わりましたので、感想を書いてみます。

【書評】『ずば抜けた結果の投資のプロだけが気づいていること 「すごい会社」の見つけ方』

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はじめに


大和住銀投信投資顧問のシニア・ファンドマネージャーで国内中小型株の発掘に定評のある苦瓜達郎氏の本が出版されたことを知って購入してみました。



インデックス投資をコアにしている私がなぜこの本に興味を持ったのか不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、サテライトとして行っているすいさくファンド(愛称:サボテン)の運用に役立つだけでなく、さまざまな笹に富む内容だったので以下に紹介したいと思います。

【書評】『世界のエリート投資家は何を考えているのか』

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はじめに


最近出版された話題の本だったので、『世界のエリート投資家は何を考えているのか』を読んでみました。

本書は


この本は、コーチとして知られるアンソニー・ロビンズが多くの著名投資家へのインタビューに基づき「最も公平で実践的な投資法を整理し、大衆に提供すること(序文より)」を目的としたものです。

原書は1冊だったものを、日本語版では上巻に当たる本書と、下巻に当たる『世界のエリート投資家は何を見て動くのか』の2冊に分けて出版されています。



前半の内容


かなり大風呂敷を広げた感があるタイトルですが、内容は意外と堅実です。

まず、第1章では、平均寿命の伸びや年金制度の疲弊によって「もっと投資して貯蓄する」ことが重要になっていること、そして、「無意識の惰性」に従うがゆえにそれが難しいことを述べ、それを打ち破ることを勧めます。

その後、複利の力や天引き貯蓄の効果を述べているところは「となりの億万長者」や「バビロンの大富豪」を彷彿とさせます。

一方、第2章では、手数料が高い割に市場平均に勝てないアクティブファンドが多いこと、確定拠出年金(401k)では手数料が高いものが多いこと、ターゲット・デート・ファンドも必ずしも保守的に運用されているわけではないことなどを述べており、まるでインデックス投資の入門書のようです。

第3章では具体的な目標を定め、第4章ではリスク許容度を考えながらいろいろな資産を使い分けることを勧めます。

オールシーズンズ戦略


本書の目玉は第5章に書かれている「黄金のポートフォリオ」あるいは「オールシーズンズ戦略」の紹介でしょう。

世界最大のヘッジファンドの創業者として知られるレイ・ダリオに対して、著者が

「もし資産ではなく、投資原則や投資ポートフォリオしか子孫に譲れないとしたら、どんなシステムを譲るか?」

「景気のよし悪しに関係なく、金儲けができる大衆向けのシステムとは、どんなシステムか?」

と鋭く迫った際に聞き出すことができたのがこのポートフォリオだとのことで、この本にも書かれているように、確かに1500円程度でこのような問いの答えが書かれているのなら悪くないように思います。

このポートフォリオでは、

・株式を30%
・中期米国債を15%
・長期米国債を40%
・金を7.5%
・商品取引を7.5%

組み入れることを提案しています。

なぜこのような組み合わせをするのかについては本書を読んでいただくのがよいと思いますが、インフレ・デフレと景気拡大・縮小の2×2=4通りの組み合わせを「季節」として、どの組み合わせでも同等のリターンを得ることを目標としているようです(私は4つのケースでそれぞれリターンが高い戦略の平均をとったものだと理解しました)。

一見すると、やはり金と商品取引で計15%を割り当てているところが気になりますが、リターンを追求するというより、インフレヘッジやリスク分散を念頭に置いたもののようで、大学・年金基金などにも通じる考え方なのかもしれません。

巻末の山崎元氏の解説では、このオールシーズンズ戦略を日本の個人投資家用にアレンジしていますが、そちらでは実物資産はあっさりカットされ、その代わりに金10%、J-REIT5%という比率が提案されています。

全体の印象


上にも書いたように、大げさなタイトルから連想するよりずっと真面目な本でした。

また、ジャック・ボーグルの言葉を引用していたり、市場平均に負けるアクティブファンドが多いことを指摘し、「オールシーズンズ戦略」でもインデックスファンドやETFの活用を勧めるなど、インデックス投資の教科書かとも思う記述も少なくありません。

「オールシーズンズ戦略」では金や実物資産を組み入れているのは自分のこれまでの考えとは違っていましたが、逆に、どういう局面で金や実物資産が有用になるのか(インフレかつ伝統資産価格が下落しているとき、ということだと理解しました)イメージできてよかったです。

また、前半の複利や天引き貯蓄の効果を述べているところなど、これまでに出版された資産形成本の集大成という感じもあり、基本的内容から具体的なポートフォリオまでしっかり書いている密度の濃い本だという印象を持ちました。

後半の「オールシーズンズ戦略」のポートフォリオについては評価が分かれるところかもしれませんが、この本に書いている内容を基本として身につければ少なくとも金融機関のカモにされることはないように思います。

逆に、全くの初心者が一読してこの本の内容をしっかりと理解するのはかなり難しいかもしれませんが、興味を持たれた方は是非読んでみてください。

なお、本書が思いのほか良かったので、下巻に当たる『世界のエリート投資家は何を見て動くのか』も書店で確認してみましたが、目玉となっている著名投資家のインタビューがかなり要約されていたので、個人的には物足りなく感じて購入は見送ることにします。

印象に残っている言葉


以下に、印象に残った言葉をまとめておきます。

・「消費者」で終わらず、投資することで「オーナー意識」を持つということが経済的に自立するためには欠かせない(p. 24)

・「与えること」が真の豊かさにつながる(p. 96)

・ブローカーは「肉屋」で、受託者(筆者注:独立ファイナンシャルプランナーのような意味)は「栄養士」(p. 153)

・野心的な投資家は、比較的短期間に50万ドルの損失を被ることもあり得る。しかし、実際に損失を経験するまでは、自分の「真のリスク許容度」を知ることはできないものだ(p. 266)

・「楽しみ」のためのお金も準備しておく(p. 274)

・自問すべきは、「次の経済危機が襲来するかどうか」ではなく、「襲来時期はいつか」なのだ(p. 318)

・もし30年前にジョージ・マロニーがエベレスト山頂に到達したのなら、エドモンド・ヒラリー卿が、エベレスト初登頂の栄誉と騎士号まで授けられたのは、なぜか?それは、ヒラリーがエベレスト登頂後、無事に下山したからだ。マロニーは登頂には成功したものの、下山途中で遭難死した(p. 350)

すがやみつる先生が『黄金の道』というマンガを書いていた

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すがやみつる先生というと「ゲームセンターあらし」というマンガが有名ですが、昔はパソコンやアメリカ通としても知られ、「こんにちはマイコン」というパソコン(昔はマイクロコンピュータを略してマイコンと呼んでいました)の使い方を紹介するマンガも書いています。

私は「こんにちはマイコン」を読んで、ビル・ゲイツの家にプールがあることを初めて知り、アメリカってすごい国だな、と子供心に感じました。

これが私の米国株式との初めての出会いでした。

…すみません。ちょっと盛りました。

でも、すがや先生のマンガを通じて、ビジネスとはどんなものか、ビジネスを興して会社を大きくするとどんなことが待っているのか、ということを少し教えてもらったようには思うのです。

そんなすがや先生が描かれた作品に『黄金の道』というマンガがあることを知りました。

下のサイトで全文を読むことができます。

黄金の道ー学園マネーウォーズ(マンガ図書館Z)

このマンガは、事情があってガソリンスタンドで働く高校生天野紅平が株式投資と出会い、ビギナーズラックを経験しながら、ライバルと壮絶な仕手戦を繰り広げ、財をなしていく姿を描いています。

途中、荒唐無稽な設定もありながら、学園生活(ラブコメ展開?)あり、情報戦やハッキングあり、経済時事あり、陰謀あり、とマンガとしてはなかなか楽しめる作品になっています。

1986年の作品らしく、長期投資など何それ食べられるのという勢いの展開で、少なくとも私の場合は投資の勉強には役立ちそうにありませんが、

「株の世界で生き残りたければ学問を積んでおけ」
「カンと経験と度胸の時代から冷静な調査分析研究の頭脳で勝負する時代になった」

など、意外と深い話もところどころに散りばめられています。

すがや先生の作品らしく、最後も清々しい終わり方です。

人気は今ひとつだったのか1巻で完結してしまっているため、かえって気軽に読めそうです。

ゲームセンターあらしを好きだった方にはぜひ読んでいただきたいと思います。

閑話休題


このマンガを提供しているマンガ図書館Zですが、広告は出るものの、過去の名作を読める面白いサービスです。

広告は数分ごとに表示されますが、広告収入の一部は作者に還元されるとのことで、気持ち良く読めそうです。

ラインナップを見た感じでは、すがや先生でも「ゲームセンターあらし」のような代表作というよりは知る人ぞ知る名作という感じの作品が多そうですが、有名作家さんの初期作品など読んでみようと思うものも結構ありました。

こういうサービスはまさにWin-Winですね。ちょこちょこ覗いてみたいと思います。