SMT米国株配当貴族インデックスオープンウォッチ2017年4月分

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恒例のSMT米国配当貴族インデックス・オープンウォッチ2017年4月分です。

まず、基準価額は前月比+106円の11,209円、純資産総額は-0.10億円の7.42億円です。純資産総額が減っているのは心細いですね。マザーファンドの規模はもう少し大きいと思いますが、もうちょっと頑張って欲しいところです。

ベンチマークとの乖離は、1ヵ月で-0.04%、3ヵ月で-0.22%、と普通ですが、6か月で-0.70%、設定来で-0.71%とやや大きめです。6か月前というとトランプラリーの影響が頭に浮かびますが、6か月と設定来でそれほど差がないということは、やはりこのときに何かあったのかもしれません。

次に、組入上位銘柄は、

銘柄名業種組入比率
1BARD C R INCヘルスケア機器・サービス2.44%
2SHERWIN-WILLIAMS CO/THE素材2.21%
3MCDONALD'S CORP消費者サービス2.15%
4S&P GLOBAL INC各種金融2.14%
5LOWES COMPANIES小売2.13%
6MEDTRONIC PLCヘルスケア機器・サービス2.08%
7WAL-MART STORES食品・生活必需品小売り2.07%
8STANLEY BLACK&DECKER資本財2.07%
93 M COMPANY資本財2.06%
10JOHNSON & JOHNSON医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス2.05%

となっています。

どれも超優良企業ですが、3位のマクドナルド、7位のウォルマート、9位の3M、10位のジョンソン&ジョンソンと優良企業中の優良企業が含まれているのはなんとなく自分のことのように嬉しいです(笑)。

最近、4位のS&Pグローバルについての情報を良く目にするようになり、気になっていたのですが、よくよく見たらこのファンドの組入上位の常連でした。我ながら抜けていました(笑)。

また、先日、マネックス証券のキャンペーンに当選して米国会社四季報の2017年春夏版を受け取りましたが、これまであまり名前を知らなかった企業も含めて、このファンドの組入銘柄がどれも優良銘柄であることが改めて確認できてよかったです。



SMT米国株配当貴族インデックスオープンを所有するメリットの一つは、このように、個別株で保有したいと思うような割合で組み入れられているのを知ることで個別株式購入欲を抑えることにあるように思います。

定期的に企業研究をするのは大変なので個別株の購入はできるだけ控えようと思っていますが、このファンドを一本保有していると多数の優良企業を同時に保有している、文字通り貴族っぽい優雅な気持ちになれますね(笑)。



「動」の中に「静」を見て、「静」の中に「動」を見る

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1.はじめに

いやー、水曜の晩から木曜日にかけてはびっくりしました。

アメリカの「ロシアゲート」事件のことは知っていましたが、それが一気に政治不安につながり、株安・1日に1円以上の円高の展開になるとは思いませんでした。

でも、こんなときこそインデックス投資の特徴が出るんじゃないか…

と考えていたら、ふと「『動』の中に『静』を見て、『静』の中に『動』を見る」という言葉が浮かんできました。

2.「動」の中に「静」を見る

インデックスは市場全体に分散されているため、個別銘柄ほどは値動きが激しくなりません。

特に、調整局面では、個別銘柄が-10%というときに、インデックスは-2%程度ということも珍しくありません。

ロシアゲートが緊迫した木曜日はすいさくファンド(仮)で組入比率最大の第一生命HDは-5%近くの下落を記録しましたが、日経平均は-1.3%でした。

たとえ嵐を迎えても、揺れを最小限に抑えられる、巨大客船のような安定感があるのがインデックス投資と言えるかもしれません。

これが「動」の中に「静」を見るイメージです。

(リーマンショック級の大嵐であればさしもの巨大客船も心元ないですが、そのときは積立を継続しながらじっと嵐が通り過ぎるのをじっと待つほかないのでしょう。)

3.「静」の中に「動」を見る

最近、逆のことも感じるようになりました。

つまり、あまり動かないように見えるインデックスの中にも、個別銘柄のダイナミックな動きが感じられるような気がしてきたのです。

日経平均と言えば、ファーストリテイリングやソフトバンクの寄与度が大きいことが知られていますが、やはりこれらの銘柄の値動きが大きいと日経平均も大きく動きます。

すいさくファンド(仮)に組み入れられている第一生命HDの寄与率はそこまでではないものの、βは正(1.7くらいのようです)なので、第一生命の値動きが大きいときは日経平均もそれなりに動きます。

このような経験を繰り返すうちに、これまでは単なる数字としての感覚しか持てなかったインデックスが徐々に血が通った企業の集合体のように見えてきたのです。

これが私の「静」の中に「動」を見るというイメージです。

4.最後に

よく、いろいろな投資法を試した後で、最終的にインデックス投資を選ばれたという方の話を耳にします。

インデックス投資を続けるのがしんどくなったときに、組入上位の超優良企業の名前を見て自分を奮い立たせるというアドバイスも良く聞きます。

これらの話は、私は頭では理解しながら、しっくりこないものも感じていました。

しかし、今回、おぼろげながらその感覚がわかってきたような気がします。

私の場合は、個別株投資とインデックス投資を併用していてこのようなことに気づいたわけですが、今の投資スタイルを続けることによって、逆にもっとインデックス投資の良さが見えてくるかもしれません。

私はまだ煩悩が多く、そこまでの段階には至っていませんが、いつかそういう心境になる日を楽しみにしたいと思います。

すいさくファンド(仮)を通じて触れる市場のボラティリティ

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個別株投資を行っていると、市場のアップダウンがダイレクトに伝わってくるように感じて面白いです。

先週5月10日(水)には、大量の新株発行および自社株売却が公表され、組入銘柄のコシダカHD(2157)の株価が約10パーセント下落したことで、私の日本個別株ポートフォリオであるすいさくファンド(仮)の純資産総額は-0.83%の減少を記録しました。

この日、ベンチマークであるTOPIXや日経平均はそれぞれ+0.21%、+0.28%と上昇していますので、すいさくファンド(仮)はこれらに1パーセント以上の差で劣後したことになります。

逆に、5月12日(金)は、TOPIXや日経平均がともに-0.39%と下落した一方、コシダカHDが反発、好決算の日産自動車(7201)やバリューコマース(2491)、シャープ(6753)などの株価は上昇し、すいさくファンド(仮)の純資産総額は+1.07%だけ増加しました。

つまり、今度はベンチマークを約1.5%アウトパフォームし、結果的には10日の劣後を補って余りあったことになります。

これをデフォルメして図に表すと以下のようなイメージになるかもしれません。

すいさく

個人が個別株式でポートフォリオを組むと、分散効果に限界があるため、悪条件で特定の銘柄が値下がりし、ベンチマークから下方乖離する(図のA点)こともあれば、逆に好決算などの好条件によりベンチマークを上回る(B点)こともあります。

すいさくファンド(仮)の目標はベンチマーク以上の超過リターンを得ることですので、長期的には赤い線が黒い線から大幅に上方乖離してほしいところではありますが、一時的に赤い線が黒い線を下回ったり、赤い線の変化率(傾き)が黒い線の変化率を下回ったりすることは今後もあるに違いありません。

したがって、すいさくファンド(仮)とベンチマークを比較するには、ある程度の長期間を見る必要があるでしょう。

一方、インデックスファンドは、可能な限りベンチマークに近いポートフォリオを組むことでこのような上方・下方乖離を抑制するものだと捉えることができます。つまり、赤い線の上下のブレを抑え、可能な限り黒い線に近づけているわけです。

インデックスファンドに組み入れられている個別銘柄には、やはり株価が大幅下落・大幅上昇するものが含まれているはずですが、大きな分散効果によりその影響が抑制され、すいさくファンド(仮)と比較してはるかに値動きが小さいと考えられます。

こう考えると、これまで何となくバラバラに運用してきたすいさくファンド(仮)とインデックスファンドの位置づけが見えてきます。

これまですいさくファンド(仮)を運用する中で、(可能かどうかはともかく)ベンチマークにこだわらずひたすら純資産総額の上昇を目指すのか、ベンチマークを意識しながら超過リターンを得ることを目指すのかについて、少し曖昧なところがありました。

業種をある程度分散していたことで、深く考えなくてもベンチマークに近い値動きをしていたからです。

しかし、今回ベンチマークとの乖離を目の前にして、自分が目指しているのはあくまでも後者だということを意識しました。

そこで、今後は、以下の点をより明確にして運用していくつもりです。

・すいさくファンド(仮)は、ベンチマークを意識しながら(ある程度分散をしながら)超過リターンを狙う
・インデックスファンドは、分散効果を最大限発揮することでベンチマーク並みのリターンを狙う

「明確にする」と言っても、定量的にきちんと実証するのは面倒なので単なる努力目標にすぎませんが(笑)。

何を今さら、という感じもありますが、自分の中ではこれですっきり整理できました。

逆に、私の場合、米国高配当個別株式の運用では全くベンチマークを意識しておらず、同じ個別株式でも自分の中での位置づけが全く違うのも面白いところです。

なお、念のために付け加えておきますが、私のコアはインデックス投資であり、すいさくファンド(仮)などの個別株式投資はあくまでもサテライトとして行っています。このような投資法を推奨する意図はありませんのでご注意ください。

ひふみプラスを(一部)売却しました

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1.はじめに

これまで少額だけひふみプラスを積み立てていましたが、先日NISA口座に1万円分だけ残してそれ以外は売却しました。

もともと松井証券のサイトに掲載されていたレオスFMの藤野さんのインタビューやそれを紹介するブログ記事を見て、なんとなく違和感を持っていたのですが、自分の胸に手を当ててよく考えてみた結果、やはり「自分の当初の目的とは違う」のではないかと感じたことがその理由です。

運用のプロに聞く「ひふみプラス」上級者編(松井証券ウェブサイト)
「ひふみ」の運用方針は変わるのか―気になる「ポストIPO」と「再生」への言及(The Arts and Investment Studies)
ひふみ投信、純資産2000億円越えで迫られる脱日本中小型株ファンド化 (一方通行投資で気楽に資産形成。)

2.テレビ番組での紹介で感じた違和感

藤野さんの発言にはとても共感するものが多いです。

「清貧」ではなく「清豊」を目指そう、という『投資家が「お金」よりも大切にしていること』の言葉は、自分のもやもやをすっきり表現してくれたように感じますし、TOPIXで大きな割合を占める大企業の不甲斐なさを批判する舌鋒の鋭さにはほれぼれします。

ひふみにもぜひこのまま成功してほしいと思っています。自分のできる範囲で資金も提供したいと思います。

ただ、どうしても今の自分が求めるものと違うように感じてしまったのです。

まず、違和感は先日のカンブリア宮殿やクローズアップ現代で始まりました。

ひふみに預けておきさえすればいくらでも儲かる、と言わんばかりのVTRが次々と流れ、何か違うな、と思いました。

おそらく、かたくなに銀行預金やたんす預金に自分の資産を閉じ込めている人々の資金を投資に向けるための「劇薬」として、あえてあの演出にOKを出したのだと思いますが、「『ひふみプラス』を扱う大手地方銀では、店頭に『ひふみを買いたい』と『タンス預金』だった現金をリュックサックに詰めた高齢者が訪れた」というような事態(下の記事参照)が発生することを分かっていてやっているとしか感じられなかったことで、自分の感覚とは合わないように思いました。

「ひふみマザーファンド」の残高1800億円に(日経新聞)

3.パフォーマンスについて

私が、ひふみプラスに期待していたことはあくまでもパフォーマンスです。

ですから、資金の質に関わらず、パフォーマンスさえ期待できるのであれば文句はありません。

しかし、そこで飛び込んできたのが冒頭で紹介した藤野FMのインタビューです。

このインタビューで述べられたひふみの将来の投資戦略は私にはあまり筋が良いようには感じられませんでした。

米国大型株への投資→これまで日本の中小型銘柄を発掘してきたような情報優位が活かせるかどうか不安。単に大型株を組み入れるだけなら自分でS&P500を買えばいいような気も…

ポストIPOへの投資→IPO直後の投資は過熱しやすく、リスクも大きいので、いくら分散させるとしてもそれほどパフォーマンスに寄与するとは思えない

企業「再生」への投資→経営に直接関わる場合は投資とは違った能力が求められるのではないか(藤野さんは自身を投資家というより経営者として捉えていらっしゃるようですが)。また、本格的に企業再生のための資金を注入するには現在の純資産額でも全然足りなそう

もちろん、これらは私が素人として判断したものに過ぎず、藤野さんはもっと先まで見越して考えている可能性もあります(そして、そう信じたいです)。

しかし、私がもともとひふみに求めていたことは、TOPIXなど国内株式インデックスを安定してアウトパフォームすることであり、そのエンジンとしての日本の中小型銘柄への投資には説得力を感じても、上記の戦略にはそこまでの説得力を感じることができませんでした。

胸に手を当てて、これからひふみプラスへの投資量を増やしたいどうか自分に問うてみましたが、どうしてもYesという返事は出てきませんでした。

今保有している額も小さく、そのまま置いておく意味もないように思えるし、アセットアロケーションにおける日本株式の割合が目標より多かったこともあり、最終的に売却を決めました。

4.最後に

というわけで、ひふみプラスの保有分は約1万円だけ残して全て売却してしまいました。

この「1万円」という数字が私のヘタれ具合を物語っています。

要するにこれから2倍や3倍になったら悔しいので、なんとなく保険をかけておきたいのです(笑)。

UTIインドファンドを売却した数年後の今になって大幅な含み益が出ているように、もしかしたら、ひふみも数年後には数倍になっているかもしれません。

そのときはぜひ私のヘタれぶりを笑っていただきたいと思います。

そして、ひふみファミリー(ひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金)には、ぜひ私のような懐疑的な見方を跳ね返す素晴らしいパフォーマンスを達成できるよう、ささやかな資金を投じながら心よりお祈り申し上げる次第です。

シーゲル先生が推奨しているのは「D-I-V」

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ゴールデンウィークを利用して、以前購入していたジェレミー・シーゲル氏の名著『株式投資の未来』をやっと読み終わりました。



この本は、インデックス投資を推奨している前著『株式投資』から方向性が変わり、高配当銘柄(いわゆるシーゲル銘柄)の配当再投資戦略の方がインデックス投資よりも有利であることを示すものとして紹介されることが多いように感じます。

また、これを根拠にして、主に(場合によっては100パーセント)米国の高配当株に投資している方もいらっしゃるようです。

したがって、私も、この本には最初から最後まで高配当銘柄の配当再投資戦略の優位性が書かれているものだと思っていたのですが、実際に読んでみると少し印象が変わりました。

たしかに、第3部「株主価値の源泉」(特に第10章「配当再投資」)では、配当再投資戦略を詳細に検討し、S&P500などとパフォーマンスを比較していますし、他の章でもキャピタルゲインに対していかに配当が過小評価されてきたかを述べています。

一方、この本全体では、人気がある投資先が最大のリターンを生むとは限らない「成長の罠」や高齢化した世界において予想される未来、それらをふまえた総合的なポートフォリオ戦略などにも触れています。

特に、この本の集大成とも言える第17章「未来に向けた戦略、D-I-V指針」では、意外にも(?)以下のように述べています。

誤解のないように断っておくが、インデックス運用を株式投資のコアにするべきとの考えに変わりはない。その場合、前章で述べたとおり、世界の市場に連動させることが大切だ。だが今回、S&P500の採用銘柄を追跡し、業界別パフォーマンスを比べ、IPO、配当など長期的に調査した結果、こう考えるようになった。インデックス・ポートフォリオに、本書で紹介した補完戦略を組み合わせれば、さらに高いリターンを狙うことができる。(『株式投資の未来』278ページ、赤字は筆者)

つまり、シーゲル氏自身は、インデックス投資を否定しているわけではなく、それを補完する戦略として高配当銘柄の配当再投資戦略を位置づけているようです。

「そんなこと当たり前だろ!」と読者の方からはお叱りを受けそうですが、恥ずかしながら、私はこの本を読んで初めてこのことに気づきました。

また、このようなコア・サテライト戦略において、シーゲル氏は以下の3つの指針「D-I-V」を戦略の柱とすることを推奨しています。

・配当(Dividend)
・国際(International)
・バリュエーション(Valuation)

「配当」はもちろん高配当戦略のことですが、2番目の「国際」の説明では、「先進国世界と途上国世界の間で富の配分が劇的にシフトする」ことを根拠に「ドルベースの投資家なら、米国に本拠を置く企業に60%、米国外(筆者注:日本を含む)に本拠を置く企業に40%程度の配分が適当だろう」と結論づけています。

つまり、シーゲル氏自身は米国集中投資というより国際分散投資を推奨しているように思えます。

また、「バリュエーション」の項では、「ヘルスケア」「生活必需品」「エネルギー」セクターが優れたパフォーマンスを示してきたのは割安のままで放置されていたからだ、という前章までの内容をふまえ、あくまでも割安な銘柄への投資を推奨しています。

つまり、仮に生活様式や人気銘柄の変化、技術進歩などによりもっと割安なセクターが出現した場合、ヘルスケアや生活必需品ではなく、そちらに投資するのが「シーゲル流」ということになりそうです。これも私にとっては目から鱗でした。

こう考えてみると、「エネルギー・生活必需品セクターなどの」「高配当の米国個別株式のみに」「株価・タイミングに関係なく投資し」「配当は再投資する」戦略(仮に「米国高配当戦略」と呼ぶことにします)とシーゲル氏自身が推奨している投資戦略にはかなりギャップがあるように感じます。

もちろん、単に私が誤解していたり、「米国高配当戦略」の方がシーゲル氏が推奨する投資戦略より優れていたりする(あるいはより進化したものである)可能性も十分にあると思いますが、あくまでもこの2つは別物だと考えた方がいいのかもしれません。

このような気づきがあったのも、根気強くこの本を読み続けたからです。

決して安くはなく、また、それなりにページ数がある本ですが、改めて原典に当たることの大切さを実感しました。

この調子で、大量に積読している他の本もコツコツ読み進めようと思います。